こんにちは。相城です。複素数の性質の中での拡大縮小回転の証明(補足)について書いておきます。高2で習う加法定理を用いますので以下の定理をご確認ください。
加法定理
2つの複素数の積
2つの複素数を以下のようにおきます。
このとき, にをかけることを考えると, 2つの複素数の積は,
となり, 元の偏角はと増えていることが確認できます。また大きさは倍されていることが確認できます。すなわち, 2つの複素数の積は反時計回りに回転させ, 大きさを倍にする(拡大)ことを意味します。(A)⇒(B)に加法定理を用いています。
2つの複素数の商
今度は, をで割ることを考えると, 2つの複素数の商は,
となり, 元の偏角はと減っていることが確認できます。また大きさは倍されていることが確認できます。すなわち, 2つの複素数の商は時計回りに回転させ, 大きさを倍にすることを意味(縮小)します。(C)⇒(D)に加法定理を用いています。
それでは。