こんにちは。相城です。複素数の性質の中での拡大縮小回転の証明(補足)について書いておきます。高2で習う加法定理を用いますので以下の定理をご確認ください。
加法定理
![Rendered by QuickLaTeX.com \sin(\alpha\pm\beta)=\sin\alpha\cos\beta\pm\sin\beta\cos\alpha](https://mathtext.info/blog/wordpress/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-f62d9f5099b936ff6ce8cf34544d044c_l3.png)
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2つの複素数の積
2つの複素数を以下のようにおきます。
このとき, に
をかけることを考えると, 2つの複素数の積は,
となり, 元の偏角は
と
増えていることが確認できます。また大きさ
は
倍されていることが確認できます。すなわち, 2つの複素数の積は反時計回りに
回転させ, 大きさを
倍にする(拡大)ことを意味します。(A)⇒(B)に加法定理を用いています。
2つの複素数の商
今度は, を
で割ることを考えると, 2つの複素数の商は,
となり, 元の偏角は
と
減っていることが確認できます。また大きさ
は
倍されていることが確認できます。すなわち, 2つの複素数の商は時計回りに
回転させ, 大きさを
倍にすることを意味(縮小)します。(C)⇒(D)に加法定理を用いています。
それでは。