こんにちは。相城です。今回は連立方程式の解法を違った角度から検証しようということです。
定数項を消去する
連立方程式
を解け。
このような連立方程式があった場合、
恐らくまたはの文字を1つ消去することを考えるでしょう。
それでいいのですが, ここでは定数項(数の部分)を消去してみましょう。
より,
より,
これをに代入して,
より,
考察
考えるに定数項を消去することによって, , の不定方程式になるが, その比(との比)は明確にわかる。
この場合ここで, , とおいて、再度式に代入すると,
となり, から, が得られる。
直線束(高校生の考え方)
高校生の範囲で直線束の考え方を用いる。
先の問題の連立方程式
の, の形を変えると
となる。この2つの方程式を直線の式とみて, 2つの直線の式をそれぞれ
とおくと、その2つの図形(この場合直線)の交点を通る式は,
(は任意の数)
と表すことができる。
このをのの文字が消去される場合, すなわちのとき,
同様にの文字が消去される場合, すなわちのとき,
最後に定数項が消去される場合, すなわちのとき,
という具合になる。
またを適当にとして得た式と, のどちらで連立方程式を解いても
解答は同じで,
になる。気になる方は, 補足程度ですが以下の関連記事からどうぞ。
高校で学びます。 高校数学:交点を通る直線(束)・GeoGebra付