中学数学:連立方程式の解法研究2

こんにちは。相城です。今回も少し違った角度から連立方程式を見ていきましょう。登場するのは直線束の考え方(気になる方は下段の関連記事からどうぞ)です。

一見面倒に見えるけど

連立方程式

    \begin{eqnarray*} \begin{cases}51x + 49y = 1&\cdots\textcircled{\scriptsize 1} \\49x + 51y = 2&\cdots\textcircled{\scriptsize 2}    \end{cases} \end{eqnarray*}


を解け。
このような連立方程式があった場合,
恐らくxまたはyの文字を1つ消去することを考えるでしょう。
それでできないことはありませんが, 計算が大変です。
ここでは, 連立方程式の特性(直線束の考え方)を活かした解法で行こうと思います。
この連立方程式の解を(x, y)=(a, b)としておく。
\textcircled{\scriptsize 1} +\textcircled{\scriptsize 2}より,

として, 新たに式を作った式(100x+100y=3)もまた, (x, y)=(a, b)を満たしている。
同様に,

として得られる式( 2x-2y=-1 )も, (x, y)=(a, b)を満たしている。
このことは, 新たに
連立方程式

    \begin{eqnarray*} \begin{cases}100x + 100y = 3&\cdots\textcircled{\scriptsize 3} \\2x - 2y = -1&\cdots\textcircled{\scriptsize 4}    \end{cases} \end{eqnarray*}


とした連立方程式を解いても, その解は(x, y)=(a, b)となることを意味している。
\textcircled{\scriptsize 3}+\textcircled{\scriptsize 4}\times50より,

より, x=-\dfrac{47}{200}
そしてこれを代入するのではなく, 今度は引き算して, yを求める。

より, y=\dfrac{53}{200}
よって, この連立方程式の解は,

    \[(x, y)=\left(-\dfrac{47}{200}, \dfrac{53}{200}\right)\]


となる。
よく私立高校の入試問題で見られます。そのまますると計算が大変ですが, 一工夫すると楽にできてしまいますね?
ではでは。

高校数学:交点を通る直線(束)・GeoGebra付 中学数学:連立方程式の解法研究

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