こんにちは。相城です。今回は単位量当たりを考える文章問題の攻略法を見ていきましょう。
徳島県の問題から
和子さんは, 数学の授業で出された【問題】を, 次のような【考え方】で解こうとした。これらを読んで問1~問3に答えなさい。
【問題】
太郎さんは, 夕食の焼き肉用の肉を買うため, 近所の肉屋さんに行った。①預かった金額では, ばら肉を600g買うには380円不足し, もも肉を600g買うと520円余る。そこで, ②ばら肉と, もも肉をそれぞれ300gずつ買うことにして, 3630円を支払った。ばら肉100gの値段と, もも肉100gの値段を, それぞれ求めなさい。
【考え方】
ばら肉100gの値段を円, もも肉100gの値段を円として, 次の(A),(B)のように 考えて, 連立方程式をつくります。
(A)【問題】の下線部①について, 2通りの式にあらわせる数量である
( ア )に着目して方程式をつくると,
( イ )
(B)【問題】の下線部②について, ばら肉と, もも肉をそれぞれ300gずつ
買って支払った金額に着目して方程式をつくると,
( ウ )
(A), (B)でつくった連立方程式を解いて, ばら肉100gと, もも肉100gの値段を, それぞれ求めます。
問1 【考え方】の(A)の( ア )にあてはまる言葉を書きなさい。 また, ( イ )にあてはまる式を書きなさい。
問2 【考え方】の(B)の( ウ )にあてはまる式を書きなさい。
問3 【考え方】の(A), (B)でつくった連立方程式を解いて, ばら肉100g, もも肉100gの値段を, それぞれ求めなさい。
この系統の問題は, よく出題される問題です。
解き方のコツ
攻略方法を以下に書いてあります。
下手の横好き程度ですので, ご参考までに。
この系統の問題は, まず100g単位で考えることはないといっても過言ではありません。100gとくれば, 基本的には1gあたりに直して考えるのが定石となります。
問題では, ばら肉100gの値段が円, もも肉100gの値段を円として,とありますので,
(ばら肉1gあたりの金額)円g円
(もも肉1gあたりの金額)円g円
を用いて考えます。
実際, ( イ )に入る式は, ばら肉を600g買ったとして, その金額は
(ばら肉1gあたりの金額)g
となり, そのとき, 380円不足するので
が入ります。
また, 下線部②について, ばら肉と, もも肉をそれぞれ300gずつ買って支払った金額に着目して方程式をつくると,
( ウ ) の( ウ )にも同様に,
(ばら肉1gあたりの金額)g(もも肉1gあたりの金額)g
となり,
が入ります。
山口県の問題から
もう1問この系統の典型的問題を見てみましょう。
Aさんは, 休日に, クッキーとドーナツを作った。右の表はAさんが作ったクッキーとドーナツのそれぞれ10個分の主な材料を表わしたものである。
次の問1, 問2に答えなさい。
問1 このクッキーを作るときに使う小麦粉と砂糖の重さの比は5 : 2である。□にあてはまる数を求めなさい。
問2 小麦粉500gをすべて使い, このクッキーとドーナツを合わせて55個作った。このとき, クッキーを個, ドーナツを個作ったとして, についての連立方程式をつくり, クッキーとドーナツの個数をそれぞれ求めなさい。
解き方のコツ
この問題も同じように考えます。お菓子を10個単位では考えないということです。
(2)で, 小麦粉500gすべて使ったとありますが, 決して表にある数字はそのまま使いません。 表の数字は10個単位ですから。
ですから, 小麦はクッキー1個あたり
(クッキー1個あたりの小麦の量)g個g
同様に, 小麦はドーナツ1個あたり
(ドーナツ1個あたりの小麦の量)g個g
これを用いて, 式を作ります。
これが分かれば, あとはいつも通り素直に式を作るだけです。
こんな感じで出来上がり, あとは解くだけとなります。
入試でも頻出内容ですので, しっかり押さえておきたい内容です。