高校数学:2次不等式の係数を求める

こんにちは。今回は解法の1つとしてご紹介します。例題を見ながらいきましょう。

連立方程式による解法

【例】2次不等式ax^2+bx+6>0の解が-1<x<3であるとき, 係数a, bの値を求めなさい。
【解法】まず皆さんに想像してもらいたいのが, 答えが-1<x<3となる2次不等式なんですが, 必ず次のようになりませんか?
p(x+1)(x-3)<0\ \ (pは正の定数)\cdots\textcircled{\scriptsize 1}
このとき, この解は-1<x<3となるはずです。
ただし, この問題の2次不等式ax^2+bx+6>0\cdots\textcircled{\scriptsize 2}は不等号の向きが反対になっています。このことは, aの値が負であることを意味します。また, \textcircled{\scriptsize 1}のようになるということは, \textcircled{\scriptsize 2}の左辺の2次式を2次方程式としたとき, x=-1, 3を解に持つということになります。
したがって, ax^2+bx+6=0として, x=-1, 3を代入し, a, bについての連立方程式をつくると,
\begin{cases}a - b = -6 \\9a + 3b = -6 \end{cases}
これを解いて, a=-2, b=4
これはa<0を満たす。

係数比較による解法

【別解】
q(x+1)(x-3)>0\ \ (qは負の定数)\cdots\textcircled{\scriptsize 3}として, ax^2+bx+6>0\cdots\textcircled{\scriptsize 4}と係数比較してもできます。\textcircled{\scriptsize 3}の左辺を展開すると定数項の部分は-3qになります。この値は\textcircled{\scriptsize 4}の6と等しいので, -3q=6, q=-2これはq<0を満たす。
よって, -2(x+1)(x-3)>0となるので, 左辺を展開して, -2x^2+4x+6>0。これと\textcircled{\scriptsize 4}の係数比較で, a=-2, b=4が得られます。

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