高校数学:数III積分・三角関数を用いた有名な置換積分

こんにちは。今回は三角関数を用いた有名な置換積分について書いておきます。

三角関数で置換

使う三角関数の公式は次の2つ。
\bullet a^2(\sin^2\theta+\cos^2\theta)=a^2
\bullet a^2(1+\tan^2\theta)=\dfrac{a^2}{\cos^2\theta}
【パターン\maru1
\sqrt{a^2-x^2}の積分では, x=a\sin\thetaとおいて,
\sqrt{a^2(1-\sin^2\theta)}=\sqrt{a^2\cos^2\theta}=a\cos\theta
として積分するとうまくいくことが多い。
【例】
\displaystyle\int_{0}^{1}\dfrac{1}{\sqrt{4-x^2}}\,dx
x=2\sin\thetaとおくと, dx=2\cos\theta\,d\theta
x : 0\longrightarrow1
\theta : 0\longrightarrow\dfrac{\pi}{6}
\begin{array}{lll}&&\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{6}}\dfrac{1}{\sqrt{4(1-\sin^2\theta)}}\cdot2\cos\theta\,d\theta\\&=&\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{6}}\dfrac{2\cos\theta}{2\cos\theta}\,d\theta\\&=&\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{6}}\, d\theta\\&=&\dfrac{\pi}{6}\end{array}

【パターン\maru2
\dfrac{1}{a^2+x^2}の積分では, x=a\tan\thetaとおいて,
\dfrac{1}{a^2(1+\tan^2\theta)}=\dfrac{\cos^2\theta}{a^2}
として積分するとうまくいくことが多い。
【例】
\displaystyle\int_{0}^{\sqrt3}\dfrac{1}{1+x^2}\,dx
x=\tan\thetaとおくと, dx=\dfrac{1}{\cos^2\theta}\,d\theta
x : 0\longrightarrow\sqrt3
\theta : 0\longrightarrow\dfrac{\pi}{3}
\begin{array}{lll}&&\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{3}}\dfrac{1}{1+\tan^2\theta}\cdot\dfrac{1}{\cos^2\theta}\,d\theta\\&=&\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{3}}\cos^2\theta\cdot\dfrac{1}{\cos^2\theta}\,d\theta\\&=&\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{3}}\, d\theta\\&=&\dfrac{\pi}{3}\end{array}

三角関数を用いた置換積分

\maru1\, \sqrt{a^2-x^2}の積分では, x=a\sin\thetaとおく。(※x=a\cos\theta)でも可。
\maru2\, \dfrac{1}{a^2+x^2}の積分では, x=a\tan\thetaとおく。


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