中学数学：R5(2023)徳島県第一回基礎学力テスト大問5 連立方程式の文章題

こんにちは。今回の基礎学の数学は平均点が高くなりそうですね。また, 数学の中でちょっと手間がかかるなという問題がこちらの文章問題です。特に(3)がややこしいので見ていきましょう。

問題

【問題】ひろきさんの家から1.5km離れたA駅がある。ひろきさんが家からA駅に行くのに, 途中のB地点までは歩き, B地点からA駅まで走ったところ, 全体で15分かかった。
ひろきさんの歩く速さが時速4km, 走る速さが時速9kmであるとき, 次の(1)～(3)に答えなさい。
ただし, ひろきさんの歩く速さと走る速さはそれぞれ一定である。
(1) ひろきさんが歩いた道のりを $x$ km, 走った道のりを $y$ kmとして, 連立方程式をつくりなさい。
(2) ひろきさんが走った時間は何分間か求めなさい。
(3) 別の日, ひろきさんは家を出発して, 途中にある店で買い物をしてから, A駅まで走った。ひろきさんは, 家から店に行くのに, 初めは時速4kmで歩き, 途中から時速9kmで2分間走って, 店に到着した。店で5分間買い物をして, 店を出てからA駅までは, 分速120mで走ってA駅まで向かった。ひろきさんは家を出発してからちょうど21分後にA駅に到着したとき, 店からA駅までは何mあるか求めなさい。
【徳島県第一回基礎学力テスト】

解答・解説

(1)
15分を時間に直して $\dfrac{15}{60}$ 時間とする。
$\begin{cases}x + y = 1.5 \\\dfrac{x}{4} + \dfrac{y}{9} = \dfrac{15}{60}\end{cases}$
(2)
(1)を解くと, $x=\dfrac35, y=\dfrac{9}{10}$ となる。
走った道のりは, $\dfrac{9}{10}$ kmなので, これを走る速さ時速9kmで割って時間を求めると,
$\dfrac{9}{10}\div 9=\dfrac{1}{10}$ (時間)
$\dfrac{1}{10}$ 時間は $\dfrac{1}{10}\times60=6$ (分)
よって, 求める答えは,
6分
(3)
初めに歩いた道のりを $x$ m, 店からA駅まで $y$ mとする。
時速9kmで2分間走ったので, その道のりは, 2分は $\dfrac{2}{60}$ 時間なので,
$9\times\dfrac{1}{30}=0.3\text{km}=300\text{m}$
時速4kmを分速に直すと,
時速4km $=$ 分速 $\dfrac{4}{60}$ km $=$ 分速 $\dfrac{4000}{60}$ m
よって時速4kmは分速 $\dfrac{200}{3}$ m
したがって, $x$ mを歩いた時間は, $x \div \dfrac{200}{3}=\dfrac{3}{200}x$ 分,
$y$ mを分速120mで走った時間は, $y \div 120=\dfrac{y}{120}$ 分
ここで, 道のりを整理すると
初めから順に, $x$ m, 300m, 店, $y$ mで1500m
時間を整理すると
初めから順に, $\dfrac{3}{200}x$ 分, 2分, 5分(店), $\dfrac{y}{120}$ 分で21分
式をつくると
$\begin{cases}x + 300 + y = 1500 \\\dfrac{3}{200}x + 2 + 5 + \dfrac{y}{120} = 21\end{cases}$
これより
$\begin{cases}x + y = 1200 \\\dfrac{3}{200}x + \dfrac{y}{120} = 14\end{cases}$
これを解いて, $x=600, y=600$
よって, 求める答えは,
600m