こんにちは。模試や実力テストで問われることがある複利計算。さてどんなからくりなんでしょう。
【例題】年利率, 1年ごとの複利で, 毎年初めに15万円ずつ積み立てるとする。10年後の年末における元利合計の金額はいくらになるか。ただし, とする。
【解法】
計算の都合上, 万円の単位は省くものとする。
1年後の年末
1年後
2年後は1年後の金額に15足して, 年末倍になるので,
2年後
3年後も同様に, 2年後の金額に15足して, 年末倍になる。
3年後
つまり, 10年後の年末は,
10年後
となる。
これは, 初項, 公比の等比数列の第10項までの和なので,
10年後の元利合計の金額を計算すると,
よって, 10年後の金額は, 万円
【例題】年利率で100万円借りて, ちょうど1年後から毎年10万円ずつ返済していくとする。このとき, 何年後に返済し終わるか。ただし, 1年ごとの複利で計算し, , とする。
【解法】
100万円と10万円を計算の都合上, それぞれ100, 10とすると, 1年後は借りたお金はになっている。そこから10ずつ返していくので, 1年後の残りの金額はとなる。2年目はの金額の倍したものから10を引いた金額が, 2年後の残りの金額になる。つまり, , 3年目はの金額の倍したものから10を引いた金額が3年後の残りの金額になる。
つまり,
となる。
ここまでくるとある程度見通しは立つだろうか。一旦整理すると,
1年後
2年後
3年後
これを年後とすると,
年後
となる。
返済が終わるということは, が0以下になればいいので,
より,
右辺は等比数列の和の公式より,
なので,
よって15年後に返済し終わる。
からくりはこんな感じであるが, 返済金額は年利率で1年後から10年後まで積み立てて1度に返すと考えてみてもよい。つまり,
1年後
2年後
3年後
年後
この年後の和を求めて, それが以上になればよいと考えても問題はない。