令和7(2025)年度徳島県公立高校入試:数学の問題の雑感

こんにちは。一般選抜試験お疲れ様でした。数学の雑感ですが, 一言でいえば難しいよなって感じです。昨年は難しさを感じなかったのですが, 今年は昨年よりパワーアップした感じが見受けられました。う~ん, よく考えてつくられているので, よく考えて問題に取り組まないと解けません。表面をなぞった程度では太刀打ちできないよなって感じです。平均点は昨年より下がるかもしれませんね?それでは細かく見ていきましょう。

第1問

第1問は例年通り小問集合ですね。単に計算というのが1問しかありませんでした。この辺からも難しさを感じますね。(5)に教科書が変わって初めてではないですかね?標本調査の問題が出題されています。教科書が変わる前年だからでしょうか。(9)も「最も小さいもの」ではなく「2番目に小さいもの」としてあるあたりは, きちんと理解していないと解けないようにできていますね。

第2問

連立方程式と算数の問題のところです。(1)は表を見て計算する問題。(2)は連立方程式をつくって解く問題ですが, 立式にあたり時間の単位が分と時間で使い分けが必要になってくるので, これもきちんと理解していないと解けないように工夫されています。(3)は池の周りを走るとありますが, 池の周りの長さや速さの具体的数字がなく, 戸惑った生徒は多かったのではないでしょうか。結論, 時間の比は, 速さの逆比になることを知っていれば, 時間の比が3 : 2になることが分かり, 問題が解けるのですが, それに気づいた人はごく少数だと思います。レベル的には受験算数の問題です。算数の問題は今まで出題されたことは何度かあったのですが, ここまでのレベルはなかったように感じます。

第3問

場合の数と方程式, 作図の問題です。(1)のアは表を見て考えて答える問題。(1)のイも表から和が10になる組み合わせを考えて数え上げる問題。イは点数がとれるように問題文に配慮がありました。(2)はいつぞやの基礎学(学年は失念)で出題されていましたね。内容は忘れましたが, その類題ですね。(3)は正三角形を作図して, 角の2等分線を作図する問題。問題文から30°を作図すればいいことを読み取れたかどうかがポイントになります。

第4問

放物線の問題。(1)は比例の式を求める問題。(2)は対称点の問題。対称に関する問題は徳島県では流行りなのでしょうか。(3)は具体的に面積を求めてもいいけど, 線分PQを底辺と考えると高さの割合だけで答えが出せます。(4)は座標にルートがつくので慣れない生徒は戸惑ったかも。それ以前にQのy座標が16であることが見抜けたかどうかがポイントになります。

第5問

珍しく空間図形です。(1)はサービス問題。(2)は\sankaku{OAC}が直角二等辺辺三角形になることに気づけばできたかも。(3)は具体的に辺の長さがわかるので, 意外とできたかも。(4)は平成31年の北海道の入試問題とほぼ同じです。北海道は1辺の長さが4cmでした。私がYoutubeにあげた動画の図面は北海道の入試問題をつくったときのものを流用しています。動画にあるように, この問題は体積を用いて解くのが一般的です。

補足

毎年感心させられるのが中1から中3までの内容がまんべんなく出題されているということ。今年は円(\pi)が絡む問題が作図と最後の大問でちらっと絡んでいた程度で収まっていたのも特徴的でした。また, 近年の徳島県の入試問題を見ていると, 表面的な理解では問題は解けないように工夫されていると感じます。だから, 本当の意味で理解している者だけが, 解ける醍醐味を味わえるようになっていると感じました。そんな今年の入試問題でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)