高校数学:円と直線の共有点の個数の攻め方

こんにちは。高校数学から円と直線の共有点の個数(位置関係)の解き方を2通りご紹介します。例題を解きながら見ていきたいと思います。

例題を見てみよう

【例】円x^2+y^2=9・・・①と直線y=x-3a・・・②との共有点の個数をaの値によって分類せよ。

解法1:代入して判別式

まず解法の1つとして, 円の式に直線の式を代入し, 二次方程式をつくり, 実数解の個数で共通点を調べる方法があります。
①に②を代入すると
x^2+(x-3a)^2=9
2x^2-6ax+9a^2-9=0
i ) 判別式D>0のとき
36a^2-4\cdot2\cdot(9a^2-9)>0
36a^2-72a^2+72>0
-36a^2>-72
a^2<2
-\sqrt{2}<a<\sqrt{2}
このとき共有点は2個
ii ) 判別式D=0のとき
a^2=2
a=\pm\sqrt{2}
このとき共有点は1個
iii) 判別式D<0のとき
-36a^2<-72
a^2>2
a<-\sqrt{2}a>\sqrt{2}
このとき共有点は0個

解法2:中心から直線までの距離を調べる

解法1は高1で習った判別式を用いる方法でなじみやすいのですが, これは円の式や直線の式がシンプルな場合に有効な気がします。今から紹介する方法も知っておくことで, 解法の懐が広がりますし, 慣れてくるとこちらの方が有効だったりするので, 是非マスターしてください。

円の中心(0, 0)から直線までの距離は, 直線の式を-x+y+3a=0とすると,
\dfrac{|3a|}{\sqrt{2}}・・・(A)
i ) (A)が円の半径3より短いとき, 共有点は2個存在するので, 次の式が成り立つ。
\dfrac{|3a|}{\sqrt{2}}<3
-3<\dfrac{3a}{\sqrt{2}}<3
よって, -\sqrt{2}<a<\sqrt{2}のとき, 共有点は2個
ii) (A)が円の半径3のとき, 共有点は1個なので, 次の式が成り立つ。
\dfrac{|3a|}{\sqrt{2}}=3
\dfrac{3a}{\sqrt{2}}=\pm3
よって, a=\pm\sqrt{2}のとき, 共有点は1個
iii) (A)が円の半径より長いとき, 共有点は0個なので, 次の式が成り立つ。
\dfrac{|3a|}{\sqrt{2}}>3
\dfrac{3a}{\sqrt{2}}<-3これより, a<-\sqrt{2}
\dfrac{3a}{\sqrt{2}}>3これより, a>\sqrt{2}
よって, a<-\sqrt{2}, a>\sqrt{2}のとき共有点は0個

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)