中学数学:数学には帯分数はない?

こんにちは。相城です。数学では帯分数は文字で表記できないというお話です。

数学には帯分数は表せない

はぁ?という内容かもしれない。
なぜそう思うか書いてみます。
帯分数の例を挙げると、例えば、
7\dfrac{3}{5}
という対分数があります。これを仮分数に直すときの手順を書くと、次のようになります。
7\dfrac{3}{5}=\dfrac{5\times 7+3}{5}=\dfrac{38}{5}\cdots\textcircled{\scriptsize 1}
です。乗算して足す作業を行います。
では、帯分数をa\dfrac{c}{b}\cdots\textcircled{\scriptsize 2}と表せたとします。
ではこれを先と同じように仮分数に直す作業をします。
a\dfrac{c}{b}=\dfrac{b\times a+c}{b}=\dfrac{ab+c}{b}\cdots\textcircled{\scriptsize 3}
ここまで同じ作業をしましたが、問題は途中と最後に出てきた+です。文字式では+, -は省けないはずなのに、\textcircled{\scriptsize 2}では省いてしまってる。
後述しますがこの等式自体が間違いです。
そもそも\textcircled{\scriptsize 1}の作業も機械的に行なっていますが、実は
7\dfrac{3}{5}=7+\dfrac{3}{5}=\dfrac{35}{5}+\dfrac{3}{5}=\dfrac{38}{5}
です。
つまり、小学生の考え方でいけば、
a\dfrac{c}{b}=a+\dfrac{c}{b}なのです。
その+を省いてしまっているのが問題なのです。現に\textcircled{\scriptsize 3}の等式は成り立っていないでしょ。あれは間違いです。
最後の\dfrac{ab+c}{b}=a+\dfrac{c}{b}\neq a\dfrac{c}{b}です。
また、中学生の文字式の決まりを使って考えれば、
a\dfrac{c}{b}=a\times \dfrac{c}{b}=\dfrac{ac}{b}
になるはずです。
ですから帯分数表記は中学高校と出てこないと考えます。
ただ数字として扱う場合は、その仮分数が一体どれぐらいの量なのかを知るのに帯分数で表したほうがわかりやすいという場合もあります。
ただ帯分数を\textcircled{\scriptsize 2}のように、文字で表すことはありません。

プリントアウト用pdf

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)