高校数学:集合と命題の入り口

こんにちは。相城です。今回は集合と命題について少し書いておきます。

命題とは

命題とは, ある事柄が正しいか正しくないか定まる文のこと指します。
命題が正しいことを, 命題は真であるといい, 正しくないことを命題は偽であるといいます。

例題

例題①, ②を見ていきましょう。
次の命題の真偽を言いなさい。
①四角形の内角の和は180^{\circ}である。
この命題は偽である。
②正三角形の1つの内角は60^{\circ}である。
この命題は真である。

命題p⇒q

命題p\Longrightarrow q
pならばqの形をp\Longrightarrow qと表します。
このとき, pは仮定, qは結論と言います。

命題p\Longrightarrow qが真
この場合, 条件pを満たす集合Pが, 条件qを満たす集合Qにすべて含まれることを意味します。

真:集合Pが集合Qに含まれるイメージ図

命題p\Longrightarrow qが偽
この場合, 条件pを満たす集合Pの一部または全部が, 条件qを満たす集合Qに含まれていないことを意味します。Qに含まれていないものの例を1つ示すことで偽であることが保証されます。その例を反例といいます。

偽:集合Pの一部が集合Qに含まれていないイメージ図

例題

例題①, ②を見ていきまでょう。
①実数xに関する条件で, p : x\geqq 4,\hspace{3mm}q : x\geqq 0
こういう問題では数直線上に表してみるとわかります。

x≧4はx≧0に含まれる(P⊂Q)

したがってこの場合, 上の数直線からP\subset Qなので, この命題は真になります。

②自然数nに関して, p : nが4の倍数\hspace{3mm},\  q : nが8の倍数
この場合, 条件pを満たす集合Pの要素は
P=\{4, 8, 12, 16, \cdots\}
条件qを満たす集合Qの要素は
Q=\{8, 16, 24, 32, \cdots\}
このとき, 4\in P(4はPに属している)ですが, 4\notin Q(4はQに属さない)なので, QPすべての要素が含まれません。したがって, この命題は偽になります。反例は4\in P, 4\notin Q

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