こんにちは。相城です。今回は漸化式の変形方法を書いておきます。
以下ではとしています。また後述する特性方程式では,
は定数という前提になりますのでご注意を。
例題を見てみよう
さて, 次のような例題があったとします。
【例題】初項二項間の漸化式が
で定められる数列
の一般項
を求めよ。
【解法】この手の問題の解説見ても, いきなり式を変形すると, ってあるじゃないですか。あれどうやって変形したのか疑問ですよね?私は疑問でした。
今回はそれを解消し, その知識を知ることで, 変形しやすくしようと思います。
からくりは次のようです。
まず, 与式の漸化式は次のように変形できます。(理屈はページ下部にあり)は定数
こう変形できるので, これを展開したものは, 与式の漸化式と一致します。
展開すると, となり,
は与式の漸化式の
と一致します。したがって,
となるので, の
を
に置き換えると,
あとはお決まりのパターンに持ち込んでいきます。と置くと,
となり,
は初項
, 公比3の等比数列なので,
なので,
(答)
上記中の下線部あたりは理屈っぽく書いていますが, は以下の特性方程式の解になります。ただし, 特性方程式は
は定数という前提になります。また, 理屈的には以下のように
は引くことになりますので, この例題の場合, 特性方程式
を解いて得られる
も同様に辺々から引くことになります。
流れをつかんでおこう
と変形できるとする。
は特性方程式
の解として
を求める。
で,
として, 初項
, 公比
の等比数列として
を求める。
を
にして
を求める。
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