こんにちは。今回は相関係数について書いておきます。先ずは公式を見てから, 例題を解いていきましょう。
相関係数rを求める公式
相関係数は2つの変量のデータにおいて, 2つの関係(相関)の正負や強弱を調べるために設けられた値です。
一般に相関係数は次の式で与えられます。
は共分散, は変量の標準偏差, は変量の標準偏差
変量の平均をそれぞれとし,データの総数を個とすると,
これらをに代入すると,
となり, が省かれた形で相関係数が求められる。の分母のルートをまとめると,
具体例を見ていきましょう
次の2つの変量からなるA~Eの5つのデータがある。2つの変量にはどのような相関があるか調べよ。
先の公式の確認
分子の和は表中のの和なので
分子
分母は表中のの和との和の積のルートなので,
分母
よって相関係数は
したがって2つの変量には強い正の相関があることがわかる。
相関係数
相関係数
の詳細。
は共分散, は変量の標準偏差, は変量の標準偏差
変量の平均をそれぞれとし,データの総数を個とすると,
または,
の詳細。
は共分散, は変量の標準偏差, は変量の標準偏差
変量の平均をそれぞれとし,データの総数を個とすると,
または,
相関係数による強弱の度合い
相関係数の強弱の目安は, 感覚的に差があるかもしれないけど, 0.2ぐらいから下の値なら相関はほとんどなく, 0.2から0.4ぐらいが弱い相関, 0.4から0.7ぐらいまでが中程度の相関がある, 0.7から1ぐらいが強い相関があるという判断かなと思っています。また, 仮に相関係数が1なら, 散布図ではデータは右上がりの一直線上に並びます。 相関係数がなら, 散布図ではデータは右下がりの一直線上に並びます。