こんにちは。今回は2次方程式の解の性質から解と係数の関係を用いて, 与えられた文字の範囲を調べていきましょう。最後に数Iでの解法も載せておきます。それでは例題を解きながら見ていきましょう。
【例題】2次方程式が, 次のような解をもつとき, 定数の範囲を求めよ。
(ア) 異なる2つの正の解
(イ) 異なる2つの負の解
(ウ) 1つは正の解で, 他の解は負の解
【下準備】
2次方程式の異なる2つの解をとすると, 解と係数の関係より,
また, 判別式
を下準備として求めておきます。以下これらを用いて解法していきます。
(ア) 異なる2つの解を持つので, 判別式, 異なる2つの解をとすると, この2解はともに正なので,
, かつ,
が成り立つ。
から, , よって,
から, , よって,
から, , , よって,
より, 共通範囲を求めると,
(答)
(イ) 異なる2つの解を持つので, 判別式, 異なる2つの解をとすると, この2解はともに負なので,
, かつ,
が成り立つ。
から, , よって,
から, , よって,
から, , , よって,
より, 共通範囲を求めると,
(答)
(ウ) 異なる2解が異符号なので, このとき2次方程式が満たす条件は, となります。
したがって, ,
よって,
(答)