高校数学:合同式を用いた一次不定方程式の解法

こんにちは。今回は合同式を用いた不定方程式の解法です。整数問題に使うと便利ですかね。それでは例題を見ていきましょう。

例題

【例】5x+3y=2\cdots\maru1を満たすすべての整数解を求めなさい。

解法

係数の小さい方を法としたとき,
3y3で割り切れるので, 3を法とすると,
5x+0\equiv2\, (\mathrm{mod\, 3})
53で割ると余りは2なので,
2x\equiv2\, (\mathrm{mod\, 3})
23は互いに素なので, 両辺2で割って,
x\equiv1\, (\mathrm{mod\, 3})
これよりx3で割ると1余る整数。
したがって,
x=3k+1\, (kは整数)となる。これを\maru1に代入し,
5(3k+1)+3y=2
y=-5k-1
以上より,
x=3k+1\, y=-5k-1\, (kは整数)

5を法とした場合

5x+3y=2\cdots\maru1
係数の大きい方を法としてやってみようと思う。
5を法とすると,
0+3y\equiv2\, (\mathrm{mod\, 5})
35で割ると余りは-2と解釈できるので,
-2y\equiv2\, (\mathrm{mod\, 5})
-25は互いに素なので, 両辺-2で割って
y\equiv-1\, (\mathrm{mod\, 5})\cdots\maru{2}
-1\equiv4\, (\mathrm{mod\, 5})なので,
y\equiv4\, (\mathrm{mod\, 5})
y5で割って余りが4の整数。
ゆえに
y=5k+4\, (kは整数)
これを\maru1に代入すると,
5x+3(5k+4)=2
x=-3k-2
以上より,
x=-3k-2,\, y=5k+4\, (kは整数)
\maru2から, y=5k-1としても問題ない。その場合のxは, x=-3k+1となる。


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