高校数学:数列:確率と漸化式の演習②

こんにちは。さて, 確率と漸化式の基本問題をやっておきましょう。それではどうぞ。

問題

1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8の数字が書かれた8枚のカードの中から1枚を取り出して元に戻すことをn回行う。このn回の試行で, 数字8のカードが取り出される回数が奇数回である確率をP_nとする。このとき, 次の問いに答えよ。
(1) P_1を求めよ。
(2) P_{n+1}P_nの関係式を求めよ。
(3) P_nnを用いて表せ。

解答例

【解答例】
(1) 8枚から1枚選ぶ確率なので, \dfrac18\cdots(答)
(2) n回目の状況で, (n+1)回目の確率が変わってくる。それは, n回目に8のカードが奇数回出ている(確率P_n)のであれば, (n+1)回目に8のカードを引くと偶数回引くことになるので, (n+1)回目は8以外のカードを引かなくてはならない。反対にn回目のとき8のカードが偶数回出ている(確率(1-P_n))のであれば, (n+1)回目に8のカードを引く必要がある。これを樹形図のような形で表すと, 次のようになる。

よって, 関係式は次のようになる。
P_{n+1}=\dfrac78P_n+\dfrac18(1-P_n)
P_{n+1}=\dfrac34P_n+\dfrac18\cdots(答)
(3) (2)で求めた式は, P_{n+1}+\alpha=\dfrac34(P_n+\alpha)と変形できるので, 展開して係数比較を行と,
-\dfrac14\alpha=\dfrac18
\alpha=-\dfrac12となり,
P_{n+1}-\dfrac12=\dfrac34\left(P_n-\dfrac12\right)と変形できる。
これは, 数列\left(P_n-\dfrac12\right)が初項P_1-\dfrac12=\dfrac18-\dfrac12=-\dfrac38, 公比\dfrac34の等比数列であることを表しているので,
P_n-\dfrac12=-\dfrac38\left(\dfrac34\right)^{n-1}
よって求める確率P_nは,
P_n=\dfrac12-\dfrac38\left(\dfrac34\right)^{n-1}\cdots(答)

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