今回は数IIIでよく登場する, アステロイド曲線について, そのグラフと性質を書いておきます。
アステロイドとは, , とし, 媒介変数表示
で表される曲線のことをいう。
サイクロイド曲線とは違い, を用いると,
上の媒介変数の式から,
これを, に代入すると,
と表せる。
図形的な意味は, アステロイド曲線とは, 半径の円(大円)の内部にある半径の円(小円)が, この円の内側に接しながら滑ることなく回転するとき, この小円上の1点(定点:図中青色)の描く軌跡として得られる曲線である。ちなみに, 半径の大円の円周のの弧の長さと, 半径の小円の円周はともにで一致します。このことから, 小円は大円のの弧の長さの上でちょうど1回転することになる。したがって, 下図において, との長さが等しいことから, の中心角をとすると, の中心角はとなる。
をで微分すると,
より, 符号はの符号の逆になる(マイナスが付いているため)。
をで微分すると,
より, 符号はの符号で決まる。
これより,
となる。以上のことから,
に分けて考えなくてはならない。
のとき, より,
が増加すると, は減少し, は増加する。
のとき, より,
が増加すると, は減少し, は減少する。
のとき, より,
が増加すると, は増加し, は減少する。
のとき, より,
が増加すると, は増加し, は増加する。
また,
となるので, グラフは軸対称である。
となるので, グラフは軸対称でもある。
の他に, の点などを参考にして, グラフを描くと以下のようになる。
求める弧の長さはの範囲の長さを求めて4倍すればよい。
, である。
したがって, 次のようになる。
よって, 弧の長さは