こんにちは。それではどうぞ。
零と0の違い。日本語で出てくる零と算用数字の0は実は意味が異なる。零はほんのわずかなという意味がある。?と思うなら国語辞典を調べていただきたい。つまり, 日本では零にはほんのわずかであるが, 量が存在する。しかし, インドかどこかの人が考えた0の概念は, 日本では無に近いというか, 僕の中では0無である。そう, 何もないのである。この0はアラビア文字しかなく, ギリシャ文字なんか見ても0は登場しない。これは0つまり何もないということが, 古代の人には死と等しいということで, 登場しなかったということを聞いたことがあるが, 定かではない。
数学で0で割ることはない。0に限りなく近づけた数字でわることができるが, それは先の零であって0ではない。ではなぜ0で割れないか、僕なりの解釈を言いますと,
例えば,
ですね。このとき割る数と商と余りから, 割られる数が求められます。つまり,
通常こうなります。ここで22を0で割れたときの商を, 余りをとすると, 先の計算方法から,
となり, これを満たすためにはとなります。22をで置き換えるとどうでしょう。
となり, となる。換言すればある数を0で割ると, 商に関係なく余りは割られる数そのものになる。
したがって, 0では割れていないことになる。割った気分になっていて, 割れていないのです。割り算は掛け算になると、捉えるともっとすっきりした解釈が得られます。たとえばとなるという人がいたとします。
ここでは(0の逆数)です。しかし0の逆数は存在しません。したがって0で割るということができない, 0で割った答えが定義されないことになります。
中2で登場する単項式の除法や等式変形だが, 先ほど0で割らないという制約というか決めごとをしましたね。
では, 厳密にいえば
この計算式にもという制約がいるのではなかろうか? そう思うのだが,
実際高校生になったら,
これを約分するのにというように、
( )内が0にならないようにに条件を付ける。中学校では文字で割る場合は割る数字は絶対0ではないという条件のもとに計算がおこなわれているのでしょう。そうでなければ単項式の乗除や等式変形も条件が必要になりますよね。そこを考えてより厳密な数学を楽しむのが高校数学なんでしょうね。