こんにちは。部分積分法の裏技です。私が知ったのは私が高校生のときです。ずいぶん昔からあります。それではやってみましょう。
の積分を考えるとき, 微分してになる式と言えば, に(微分したら1になる)をかけたが思い浮かぶかも知れません。そこで, を微分してみると,
となり, に近い式が得られました。ここで, を微分してにするためには, の式で, 1がなくなればいいことになります。そこで, 微分してになる式をに加えてやることで, の1を消去しようではないか。そう考えてやるのが瞬間部分積分法です。微分してになる式はなので, にを加えてやり, 微分すると,
となります。
この左辺と右辺を入れ換えると,
となり, 両辺で積分すると,
となるのです。
このように積の微分の結果をもとに, 部分積分の結果を導く方法を瞬間部分積分法と呼んでいます。
もう1つ例をやってみよう。
の積分はどうなるか考えるとき, 積の微分でが出現する式といえば, 微分してになる式をにかければいいので, が思い浮かぶところです。実際これを微分すると,
のがなくなれば, になるので, 微分してになる式をに加えればよい。その式はなので, これをに加えて微分してみると,
となる。
この左辺と右辺を入れ換えると,
両辺をで積分して,
となる。
の部分積分を考える。これには, も役割を担うことになる。考え方は先と同様に, 積の微分を使って考えていく。
をで微分すると,
をで微分すると,
ここで, をすると,
両辺で積分すると,
とこんな感じで部分積分を実現していくのが, 瞬間部分積分法です。
よかったら使ってみてください。