高校数学:定期テスト対策:仮説検定(母平均の検定)

こんにちは。定期テスト対策です。

問題

ある数学のテストは, 全国の平均点が60点であった。A県の生徒から抽出した900人のこのテストの得点の平均点は61点で, 標準偏差は18点である。A県の生徒全員の得点の平均をmとするとき, mは60より大きいと判断できるか, 有意水準5\%で検定せよ。

解答・解説

【解答】
mは60より大きいと判断できる。

【解説】
この場合の対立仮説はmは60より大きい, m>60。帰無仮説はm=60である。
m=60と仮定する。
標本の大きさ900として, 標本平均を\overline{X}とすると,
E(\overline{X})=60, \sigma(\overline{X})=\dfrac{18}{\sqrt{900}}=0.6
標本900は十分大きいので, \overline{X}N\left(60, (0.6)^2\right)にしたがう。
よって,
Z=\dfrac{\overline{X}-60}{0.6}は近似的に標準正規分布N(0, 1)にしたがう。
有意水準5\%片側検定なので, 棄却域はZ>1.64
ここで, \overline{X}=61のとき,
Z=\dfrac{61-60}{0.6}=1.666\cdots
より, これは棄却域に入る。よって, 帰無仮説を棄却でき, mは60より大きいと判断できる。

今回の問題は大きいかどうかだけ検定するので, 片側検定になります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)