こんにちは。三平方の定理(ピタゴラスの定理)が成り立つことを相似を用いて証明しよう。
三平方の定理(ピタゴラスの定理)は以下のような定理です。
三平方の定理(ピタゴラスの定理)
直角三角形の斜辺を, 直角を挟む2辺を, とすると,
が成り立ちます。この関係を三平方の定理(ピタゴラスの定理)といいます。
相似を用いてこれを証明していきましょう。
以下のように直角三角形ABCの頂点Cから辺ABに垂線を下ろし, 交点をDとします。AB, BC, CA, BDとします。
このとき, △ABC∽△CBD(2組の角がそれぞれ等しい)から, 次の辺の比が言えます。
AB : CBBC : BD
これより
また, △ABC∽△ACD(2組の角がそれぞれ等しい)から, 次の辺の比が言えます。
AB : ACAC : AD
ADなので
これより
(左辺同士, 右辺同士加える)より
が得られる。(終わり)
面積の関係を用いて証明していきましょう。
以下のように斜辺が, 直角を挟む2辺が, の合同な直角三角形を4枚用意して, 図のように並べて, 1辺がの正方形ABCDをつくりました。
このとき, 外側の正方形の1辺であるABはAB, BR, RA, 中にできた正方形PQRSの1辺であるQRは, QRとなります。
この正方形ABCDの面積は
1辺1辺で求めると
また, この正方形ABCDの面積は, 直角三角形4枚と正方形PQRSの面積の和として求めても同じことなので, この方法で正方形ABCDの面積を求めると,
なので,
が成り立つ。(終わり)
以下のように直角三角形ABCの頂点Cから辺ABに垂線を下ろし, 交点をDとします。AB, BC, CAとします。
このとき, △CDB∽△ADC∽△ACB(2組の角がそれぞれ等しい)であるから, 次の相似比がいえます。
△CDB:△ADC:△ACBの相似比は
ここで, 面積比は相似比の2乗であるから,
△CDB():△ADC()∽△ACB()
がいえ, 面積の関係より,
なので,
が成り立つ。(終わり)