こんにちは。相城です。今回は3項間の漸化式について書いておきます。
3項間漸化式の解法の大まかな流れ
漸化式について,
は次のようにして求めることができる。漸化式の
,
,
をそれぞれ,
,
,
で置き換えた特性方程式
の解を
,
とする。
このとき, は
と同値なので,
,
,
をそれぞれ
,
,
で置き換えると
展開すると,
左辺にを残して, 残りを右辺に移項して
でくくると,
同様に, 左辺にを残して, 残りを右辺に移項して
でくくると,
このを用いて一般項
を求めることになる。
以下に特性方程式の解が
(異なる2つの解),
(重解),
,
の一方が1になる場合について例題と解き方を書いておきます。
異なる2つの解(α≠βのとき)
【例題】次の条件によって定められる数列の一般項
を求めなさい。
【解法】特性方程式とすると,
なので,
として, 漸化式を変形すると,
より, 数列
は初項
, 公比3の等比数列である。したがって,
また, 同様に, より, 数列
は初項
, 公比2の等比数列である。したがって,
で,
を消去して,
を求めると,
(答)



と変形する。
変形した2つの式から, それぞれ数列を求める。









重解のとき(α=βのとき)
【例題】次の条件によって定められる数列の一般項
を求めなさい。
【解法】特性方程式とすると,
となり,
として, 漸化式を変形すると,
は, 初項
, 公比
の等比数列である。したがって,
ここで, 両辺をで割ると,
よって, 数列は, 初項
, 公差
の等差数列である。したがって,
(答)


と変形する。
変形した式から,


以下の等差数列の形に持ち込み解く。

解に1を含むとき(αかβが1のとき)
【例題】次の条件によって定められる数列の一般項
を求めなさい。
【解法】特性方程式とすると,
なので,
として, 漸化式を変形すると,
より, 1を略して書くと, より,
数列は, 初項
, 公比
の等比数列である。したがって,
これは, 2項間の階差数列が等比数列になることを表している。
したがって,


と変形する。
変形した式から,

