TikZ:高校数学:空間ベクトル・垂線の足の座標

こんにちは。今回は頻出系である, 平面への垂線の足の座標の求め方を見ていこうと思います。例題を解きながら見ていきましょう。

垂線の足の座標の求値問題は頻出

【例題】空間において, 3点A(5, 0, 1), B(4, 2, 0), C(0, 1, 5)を頂点とする△ABCがある。原点(0, 0, 0)から平面ABCに垂線を下ろし, 平面ABCとの交点をHとするとき, Hの座標を求めよ。

手順としては, \bekutoru{OH}(下図中の赤い線)が平面ABCに垂直なので, 平面ABCの2つのベクトルの成分を求めて, その2つのベクトルと\bekutoru{OH}との内積が, それぞれ0になることを用いて, \bekutoru{OH}の成分を求めていくという方針になります。

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先の方針より, まず\bekutoru{AB}, \bekutoru{AC}の成分を求めると,
\bekutoru{AB}=(4-5,2-0,0-1)=(-1, 2, -1),
\bekutoru{AC}=(0-5,1-0,5-1)=(-5,1,4)
次に, 4点A, B, C, Hは同一平面上にあるので,
\bekutoru{AH}=s\bekutoru{AB}+t\bekutoru{AC} (s, tは実数)
と表せる。
\begin{array}{lll}\overrightarrow{\text{OH}}&=&\overrightarrow{\text{OA}}+\overrightarrow{\text{AH}}\\&=&\overrightarrow{\text{OA}}+s\overrightarrow{\text{AB}}+t\overrightarrow{\text{AC}}\\&=&(5, 0, 1)+s(-1, 2, -1)+t(-5, 1, 4)\\&=&(5-s-5t, 2s+t, 1-s+4t)\end{array}
\bekutoru{OH}\perp\bekutoru{AB}より, \bekutoru{OH}\cdot\bekutoru{AB}=0であるから
(5-s-5t)\cdot(-1)+(2s+t)\cdot2+(1-s+4t)\cdot(-1)=0
6s+3t-6=0
2s+t-2=0\cdots\maru1
\bekutoru{OH}\perp\bekutoru{AC}より, \bekutoru{OH}\cdot\bekutoru{AC}=0であるから
(5-s-5t)\cdot(-5)+(2s+t)\cdot1+(1-s+4t)\cdot4=0
3s+42t-21=0
s+14t-7=0\cdots\maru2
\maru1, \maru2から,
s=\dfrac79, t=\dfrac49
よって,
\bekutoru{OH}=\left(5-\dfrac79-\dfrac{20}{9}, \dfrac{14}{9}+\dfrac49, 1-\dfrac79+\dfrac{16}{9}\right)=(2, 2, 2)
したがって, H(2, 2, 2)

解法のコツ

\maru1 垂線の足のある平面ABC上のベクトルの成分を2つ\left(\overrightarrow{\mathstrut \text{AB}}, \overrightarrow{\mathstrut \text{AC}}\right)求める。
\maru2 4点A, B, C, Hが同一平面上にあることから, 垂線のベクトル\bekutoru{OH}\bekutoru{OA}+\bekutoru{AH}=\bekutoru{OA}+s\bekutoru{AB}+t\bekutoru{AC}のように表し, 成分をs, tを使って求める。
\maru3 \maru1のベクトルと\maru2のベクトルが垂直であることをから, 内積が0になることを用いて, s, tに関する連立方程式をつくる。
\maru4 \maru3を解いて\bekutoru{OH}を求め, Hの座標を求める。

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