高校数学:数III積分・積分の基本公式と基本テクニック

こんにちは。今回は積分の基本公式を書いておきます。以下Cは積分定数です。

定義

定義として
f(x)=F'(x)とすると,
\displaystyle \int f(x) \,dx=F(x)+C
があります。

積分の基本公式

基本公式
\maru1 \displaystyle\int x^{n} \,dx=\dfrac{x^{n+1}}{n+1}+C (n\neq-1)
\maru2 \displaystyle\int \dfrac{1}{x} \,dx=\log{|x|}+C
\maru3 \displaystyle\int e^{x} \,dx=e^x+C
\maru4 \displaystyle\int \sin x \,dx=-\cos x +C
\maru5 \displaystyle\int \cos x \,dx=\sin x +C
\maru6 \displaystyle\int \dfrac{1}{\cos^2 x} \,dx=\tan x +C
\maru7 \displaystyle\int \dfrac{1}{\sin^2 x}\,dx=-\dfrac{1}{\tan x}+C
\maru8 \displaystyle\int a^x \,dx=\dfrac{a^x}{\log{a}}+C (a>0, a\neq1)
\tan xの積分は置換積分に書いてます。
次の積分も公式として覚えておいてもいいでしょう。詳しくは部分積分で行います。
\maru9 \displaystyle\int \log{x} \,dx=x\log{x}-x+C

積分の基本テクニック①

\maru{1} 積分するものが因数分解の形で書かれている場合は, 展開して積分すると大丈夫な場合がある。
【例】
\begin{array}{lll}\displaystyle\int (x+1)(x-3) \,dx&=&\displaystyle\int (x^2-2x-3) \,dx\\&=&\dfrac13x^3-x^2-3x+C\end{array}
\maru{2} \sqrt[n]{x^m}の積分はx^{\frac{m}{n}}に直して積分するとよい。
【例】
\begin{array}{lll}\displaystyle\int \sqrt[3]{x^2} \,dx&=&\displaystyle\int x^{\frac23} \,dx\\&=&\dfrac35 x^{\frac53}+C\end{array}
\maru{3} \dfrac{X\pm Y}{Z}の積分は\dfrac{X}{Z}\pm\dfrac{Y}{Z}と変形して積分するとよい。
【例】
\begin{array}{lll}\displaystyle\int \dfrac{x^2-1}{x} \,dx&=&\displaystyle\int \left(\dfrac{x^2}{x}-\dfrac{1}{x}\right) \,dx\\&=&\displaystyle\int x \,dx-\displaystyle\int\dfrac{1}{x} \,dx\\&=&\dfrac12x^2-\log{|x|}+C\end{array}

積分の基本テクニック②

\sin x\cos x, \sin^2 x, \cos^2 xは, 2倍角の公式を用いて, \sin2x, \cos2xを用いた式に書き換えて積分するのが定石です。
\maru1 \sin2x=2\sin x\cos xから,
\sin x\cos x=\dfrac12\sin2x
\maru2 \cos2x=2\cos^2x-1から,
\cos^2x=\dfrac12(\cos2x+1)
\maru3 \cos2x=1-2\sin^2xから,
\sin^2x=\dfrac12(1-\cos2x)
などを用いる。
【例】
\begin{array}{lll}\displaystyle\int \sin^2{2x} \,dx&=&\displaystyle\int \left\{\dfrac{1}{2}(1-\cos4x)\right\} \,dx\\&=&\displaystyle\int \dfrac12 \,dx-\displaystyle\int\dfrac12\cos4x\,dx\\&=&\dfrac12x-\dfrac18\sin4x+C\end{array}

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