高校数学:積分・積分方程式の攻め方

こんにちは。今回は積分方程式の解法について書いておきます。

積分方程式の攻め方

まず問題から見ていこう。

【例】等式f(x)=2x+\displaystyle\int^3_1f(t)\,dtを満たす関数f(x)を求めよ。

この手の問題では以下のテクニックを使うとうまくいくことがある。

テクニック

\displaystyle\int^p_qf(t)\,dt=a\, \,とおいて処理する。(p, qは定数)

【解答】\displaystyle\int^3_1f(t)\,dt=a\cdots\maru1とおくと, f(x)=2x+aとなる。これを\maru1の左辺に代入すると,
\begin{array}{lll}\displaystyle\int^3_1(2x+a)\,dt&=&\left[x^2+ax\right]^3_1\\&=&(9+3a)-(1+a)\\&=&8+2a\cdots\maru2\end{array}
\maru2\maru1の右辺と等しいので,
8+2a=a
a=-8
よって, 求める関数f(x)は,
f(x)=2x-8
もう1題やっておこう。

【例】等式f(x)=4x^3+\displaystyle\int^2_02xf(t)\,dt+\displaystye\int^1_0f(t)\,dtを満たす関数f(x)を求めよ。

【解答】
(与式)=4x^3+2x\displaystyle\int^2_0f(t)\,dt+\displaystye\int^1_0f(t)\,dtとして,
\displaystyle\int^2_0f(t)\,dt=a\cdots\maru1, \displaystyle\int^1_0f(t)\,dt=b\cdots\maru2とおくと,
f(x)=4x^3+2ax+bとなるので, これを\maru1, \maru2にそれぞれ代入して, a, bの式をつくる。
\maru1の左辺は,
\begin{array}{lll}\displaystyle\int^2_0(4t^3+2at+b)\,dt&=&\left[t^4+at^2+bt\right]^2_0\\&=&16+4a+2b\end{array}
となるので, 4a+2b+16=a
3a+2b=-16\cdots\maru3
\maru2の左辺は,
\begin{array}{lll}\displaystyle\int^1_0(4t^3+2at+b)\,dt&=&\left[t^4+at^2+bt\right]^1_0\\&=&1+a+b\end{array}
となるので, 1+a+b=b
a=-1\cdots\maru4
\maru4\maru3に代入して,
-3+2b=-16
b=-\dfrac{13}{2}
よって求める関数f(x)は,
f(x)=4x^3-2x-\dfrac{13}{2}

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