こんにちは。今回は三角形の面積の2等分と四角形の面積を分ける問題を扱っていきます。それではいきましょう。
三角形の面積の2等分の式を求めるときは,
【パターン1】三角形の頂点を通る場合
【パターン2】三角形の頂点を通らない場合
に大別できます。
【パターン1の例】
右の図1は, 関数と
が点Cで交わっている。関数と軸との交点をA, 関数との交点をBとする。
このとき, 点Cを通り, △ABCの面積を二等分する式を求めなさない。
問題の点Cは△ABCの頂点の1つ。頂点を通る場合は, その頂点と向かい合う辺の中点P(真ん中の点)を通る直線の式を求めれば片付きます。これは高さが共通の三角形の面積が底辺の比の割合によって分けられるからです。
そこで, 点A, B, Cの座標を求めると,
, ,
ABの中点PはAとBの座標を筆算で足すと(2, 0), 中点Pはその(半分)なので, P(1, 0)となる。よって求める直線CPの式はとなります。
2点P, Qの中点の座標R
R
【パターン2の例】
右の図2は, 関数とが点Cで交わっている。と軸との交点をA, と軸との交点をBとするとき, 原点を通り, △ABCの面積を二等分する式を求めなさい。
こんな場合はとりあえず, A, B, Cの座標を出し, △ABCの面積を求める。今回の場合, , , であるから, △ABCの面積は。
次に, 原点とCを結んでみると, 面積は, △△であるから, 面積を二等分する直線を求めるために必要なもう1点Dは上にある。また, △OADの面積は36の半分18になればよい。ここで, △OADの底辺OAの長さはAの座標からも分かるとおり4であるから, 求める高さをDとすると,
これから,
このがDの座標でDは上にあることから,
とおいて, を求めると,
よってD(5, 9)となり, 求める直線の式はとなる。
今までのは基本で, 四角形の面積を分ける考え方に利用します。四角形の捉え方は別の攻略方法でもお知らせしていますが, 三角形が2つで四角形として捉えるのが大体の考え方です。
【例】図3は関数のグラフで, ABは軸に平行でその長さは8です。四角形OABCがひし形のとき, 辺AC上に点Dをとり, △OADと四角形OBCDの面積比がとなる, 直線ODの式を求めなさい。
(類高知)
【考え方】
この問題では四角形OABC(ひし形OABC)の面積はOCによって二等分されるので, その半分を, よりとおきます。すると, 求めるDはACの中点であることがわかります。なぜならDがACの中点であることで, △OCD : △OADとなり, 四角形△OBC△OCDとなり, 問題にあるように, △OADと四角形OBCDの面積比がとなります。
【解法】
A(4, 8), C(0, 16)よりD(2, 12)であるから, 求める式はである。