高校数学:数III積分・定積分の置換積分法

こんにちは。今回は置換積分について書いておきます。

tとおくと積分範囲も変わる

例えば以下の問題を置換積分で解いてみよう。
【例】次の定積分を求めよ。
\displaystyle\int^2_0\dfrac{x}{x^2+1}\,dx
【解法例】x^2+1=tとおくと,
今, xの積分範囲は0\longrightarrow2ですが, x^2+1tで置き換えて積分するので, tの積分区間を求める必要があります。このとき, x=0x^2+1=tに代入すると, t=1で, x=2を代入すると, t=5なので, tの積分区間は1から5となります。この流れをよく,
\begin{array}{ccccc}x &:& 0&\longrightarrow&2\\t &: &1&\longrightarrow&5\end{array}
と表現します。
このように定積分の置換積分では, 不定積分と違って積分区間を再考する必要があります。
あとは不定積分と流れは同じです。
2x\,dx=dtより, x\,dx=\dfrac12\,dtであるから,
\begin{array}{lll}\displaystyle\int^2_0\dfrac{x}{x^2+1}\,dx&=&\dfrac12\displaystyle\int^5_1\dfrac1t\,dt\\&=&\dfrac12\left[\log t\right]^5_1\\&=&\dfrac12\left(\log5-\log1\right)\\&=&\log\sqrt5\end{array}

置換積分に関する記事

置換積分における置換の方法などはこちらの記事を参照ください。

高校数学:数III積分・置換積分法の基本的考え方 高校数学:数III積分・指数関数, 対数関数の置換積分のコツ 高校数学:数III積分・三角関数を用いた有名な置換積分 高校数学:数III積分・無理関数の積分のコツ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)