高校数学:数III積分・指数関数, 対数関数の置換積分のコツ

こんにちは。今回は指数関数と対数関数の積分について書いておきます。当たり前のことかもしれませんが, 確認の意味も込めて書いておきます。以下, Cは積分定数とします。

指数関数の置換積分

\displaystyle\int f'(x)\cdot e^{f(x)}\,dxの積分では, f(x)=tとおくことで積分しやすくなる。
f(x)=tより, f'(x)\,dx=dtとなるので,
\displaystyle\int f'(x)\cdot e^{f(x)}\,dx=\displaystyle\int e^t\,dt=e^t+C
となる。
【例】
\displaystyle\int \dfrac{e^{\sqrt{x}}}{\sqrt{x}}\,dxの不定積分を求めよ。
【解法例】
\sqrt{x}=tとおくと,
\dfrac12x^{-\frac12}\,dx=dtなので, \dfrac{1}{\sqrt{x}}\,dx=2\,dt
したがって,
\begin{array}{lll}\displaystyle\int \dfrac{e^{\sqrt{x}}}{\sqrt{x}}\,dx&=&\displaystyle\int e^t\cdot2\,dt\\&=&2e^t+C\\&=&2e^{\sqrt{x}}+C\end{array}

対数関数の置換積分

\displaystyle\int\dfrac{f(\log{x})}{x}\,dxの積分では, \log{x}=tとおくことで積分しやすくなる。
\log{x}=tより, \dfrac{1}{x}\,dx=dtとなるので,
\displaystyle\int\dfrac{f(\log{x})}{x}\,dx&=&\displaystyle\int f(t)\,dt=F(x)+C(F(x)f(x)の原始関数)
【例】
\displaystyle\int \dfrac{\sqrt[3]{\log{x}}}{x}\,dxの不定積分を求めよ。
【解法例】
\log{x}=tとおくと, \dfrac{1}{x}\,dx=dtなので,
\begin{array}{lll}\displaystyle\int \dfrac{\sqrt[3]{\log{x}}}{x}\,dx&=&\displaystyle\int\sqrt[3]{t}\,dt\\&=&\displaystyle\int t^{\frac13}\,dt\\&=&\dfrac34t^{\frac43}+C\\&=&\dfrac34\log{x}\sqrt[3]{\log{x}}+C\end{array}

まとめ

\maru1 \displaystyle\int f'(x)\cdot e^{f(x)}\,dxの積分では, f(x)=tとおくことで積分しやすくなる。
\maru2 \displaystyle\int\dfrac{f(\log{x})}{x}\,dxの積分では, \log{x}=tとおくことで積分しやすくなる。

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