高校数学:データの分析:仮平均を使った分散・標準偏差の求め方

こんにちは。意外と出題率が高い問題です。それではやっていきましょう。

問題

変量xのデータが次のように与えられている。
602,\  623,\  574,\  595,\  560,\  574
いま, u=\dfrac{x-560}{7}として, 新しい変量uをつくる。
(1) 変量uを求めよ。
(2) 変量uの平均, 分散, 標準偏差を求めよ。
(3) 変量xの平均, 分散, 標準偏差を求めよ。

解答例

【解答例】
(1) 変量xの各データから560を引いて, 7で割る。
u= \{ 6, 9, 2, 5, 0, 2 \}
(2)
平均\overline{u}=\dfrac{6+9+2+5+0+2}{6}=4
2乗の平均\overline{u^2}=\dfrac{6^2+9^2+2^2+5^2+0^2+2^2}{6}=25
よって分散{S_u}^2は,
{S_u}=\overline{\mathstrut u^2}-\left(\overline{\mathstrut u}\right)^2=25-4^2=9
よって, 標準偏差S_uは,
S_u=\sqrt{{S_u}^2}=3
以上より, 平均\ 4, 分散\ 9, 標準偏差\ 3
(3)
平均は\overline{u}=4を7倍して, 560を足せばいいので,
平均\overline{x}=4\times7+560=588
分散{S_u}^2はデータを7で割って求めているので, 分散{S_x}^2は分散{S_u}^27^2倍になる。よって,
{S_x}^2=7^2{S_u}^2=49\times9=441
よって, 標準偏差S_xは,
S_x=\sqrt{{S_x}^2}=\sqrt{441}=21
以上より, 平均\ 588, 分散\ 441, 標準偏差\ 21

解法のコツ

変量xを次のように変量uに変換した場合,
u=\dfrac{x-b}{a}
変量uの平均, 分散, 標準偏差をそれぞれ, \overline{u},\ {S_u}^2,\ S_u, 変量xの平均, 分散, 標準偏差をそれぞれ, \overline{x},\ {S_x}^2,\ S_xとすると,
\overline{x}=\overline{u}\times a+b
{S_x}^2=a^2 {S_u}^2
S_x=a S_u
で与えられる。

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