中学数学:攻略法:連比(比合わせ)を使いこなせ

こんにちは。今回は連比(比合わせ)についてです。それではどうぞ。

長さが同じなのに比の合計が違う

相似をやっていて, こういう類の問題に出くわすことがあります。
例えば次の問題

下の平行四辺形ABCDで, 辺AB, BC, CDの中点をそれぞれ, E, F, Gとし, 対角線BDとEF, AGとの交点をそれぞれP, Qとする。このとき, 次の問いに答えなさい。

(1) 線分PQは線分BDの何倍か求めなさい。
(2) \sankaku{ADQ}の面積は平行四辺形ABCDの面積の何倍か求めなさい。

この問題では\text{BP : PD}=\maru1 : \maru3, \text{BQ : QD}=となっており, \text{BP+PD=BD}, \text{BQ+QD=BD}で両者とも同じ線分を分けているが, 比の合計\maru1+\maru3=\maru4\maru4と合計は異なる。これでは比べようがないので, \maru4の最小公倍数でそろえることにする。
すると, \maru{\ }は3倍, は4倍することになるので, 下の線分のようになる。

これで, \text{BP : PQ : QD}= 3 : 5 : 4とわかる。
問題の(1)はPQ=\dfrac{5}{3+5+4}=\dfrac{5}{12}(倍)
(2)は平行四辺形の全体の面積をSとすると, \sankaku{ADQ}=S\times\dfrac12\times\dfrac{4}{12}=\dfrac16S
よって\dfrac16倍とわかる。

分数で処理する方法

前途したテクニックは, あくまで比を使って解いた場合で, 分数が好きなら分数を使って簡単に処理できる。それを紹介しておく。こちらの方がスマートなときもある。

\text{PB}=\dfrac14\text{BD}, \text{BQ}=\dfrac23\text{BD}より,
\text{PQ}=\text{BQ}-\text{PB}=\dfrac23\text{BD}-\dfrac14\text{BD}=\dfrac{5}{12}\text{BD}
として(1)の解を得ることが可能。したがって分数表示で, \text{BP : PQ : QD}を表すと
\text{BP : PQ : QD}= \dfrac14 : \dfrac{5}{12} : \dfrac{1}{3}
となり, これを整数比で表すと, 上と同じ\text{BP : PQ : QD}= 3 : 5 : 4を得る。

このように連比(比合わせ)のテクニックは, ちょっとした応用問題を解くカギになるので, 少なくともどちらか一方のテクニックは習得しておきたいですね。

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