こんにちは。不等式の求値問題で,よく式変形をする場面に出くわすと思うのですが,失敗しがちなのが不等式どうしの引き算です。今回はこれについてみていきましょう。
不等式には次の5つの性質があります。
不等式の性質
,
ならば,
ならば,
,
,
ならば,
,
,
ならば,
,
,
ならば,
不等式![]()
![]()
のような2つがあったとき,
と
の大小関係は,一般には決まりません。
つまり
,
から![]()
と決めてしまうことはできない,ということです。
具体的な数で見てみると理由が分かりやすいです。
例として
,
なので ![]()
,
なので ![]()
ここまではどちらも「大なり」の不等式です。
しかし![]()
![]()
となり,![]()
になってしまいます。
つまり
,![]()
が成り立っていても,
と
の大小は「逆転」してしまうことがあるので,不等式どうしをそのまま引き算してはいけない,となります。
前途したように,
,
ならば,![]()
が同様に成り立たないということは分かっていただけたと思います。
じゃ絶対引き算ができないのか?といいますと,そんなことはないのです。
減法(引き算)は加法(足し算)に直せばできるのです。
実際先の例で,![]()
でしたが,これをこのまま引くのが問題なのであって,引きたければ
の辺々に
をかけて,
として,
に足せばよいのです。
すると,
となって大小関係は崩れません。
これと同じように,
,
から
の関係式を得たいなら,
の辺々に
をかけた,
を
に足せばよいのです。
したがって,この場合,
となります。
つまり,
,
ならば,
が得られます。
もし,不等式の性質に6番目を追加するとするなら,
,
ならば,
でしょうね。
,
のとき,
の取りうる範囲を求めなさい。
より,
(答)
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