emath:高校数学:円の接線の公式(ベクトルを用いた証明)

こんにちは。今回は円の接線をベクトルを用いて証明しておこうと思います。

円の接線の公式

円の接線の公式(接点が与えられている)

(A) 円x^2+y^2=r^2上の点(x_0, y_0)における接線の方程式
x_0x+y_0y=r^2
(B) 円(x-a)^2+(y-b)^2=r^2上の点(x_1, y_1)における接線の方程式
(x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r^2

(A)の証明

円の方程式をx^2+y^2=r^2とし, 接点をP(x_0, y_0), 円の中心(原点)をOとし, 接線\ell上の点をX(x, y)とする。
このとき,
\overrightarrow{\text{OP}}=(x_0, y_0)
\overrightarrow{\text{PX}}=(x-x_0, y-y_0)
で, \overrightarrow{\text{OP}}\perp\overrightarrow{\text{PX}}なので, 内積が0になる。
これを利用すると,
\overrightarrow{\text{OP}}\cdot\overrightarrow{\text{PX}}=\left( \begin{array}{cc} x_0\\ y_0\\ \end{array} \right)\cdot\left( \begin{array}{cc} x-x_0\\ y-y_0\\ \end{array} \right)=0
x_0x-x_0^2+y_0y-y_0^2=0
x_0x+y_0y=x_0^2+y_0^2
また, \left|\overrightarrow{\text{OP}}\right|^2=x_0^2+y_0^2=r^2である。
よって,
x_0x+y_0y=r^2

(B)の証明

円の方程式を(x-a)^2+(y-b)^2=r^2とし, 接点P(x_1, y_1), 円の中心をQとし, 接線\ell上の点をX(x, y)とする。
このとき,
\overrightarrow{\text{QP}}=(x_1-a, y_1-b)
\overrightarrow{\text{PX}}=(x-x_1, y-y_1)
で, \overrightarrow{\text{QP}}\perp\overrightarrow{\text{PX}}なので, 内積が0になる。
これを利用すると,
\overrightarrow{\text{OP}}\cdot\overrightarrow{\text{PX}}=\left( \begin{array}{cc} x_1-a\\ y_1-b\\ \end{array} \right)\cdot\left( \begin{array}{cc} x-x_1\\ y-y_1\\ \end{array} \right)=0
(x_1-a)(x-x_1)+(y_1-b)(y-y_1)=0\cdots\textcircled{\scriptsize 1}
また, P(x_1, y_1)は円上の点なので,
(x_1-a)^2+(y_1-b)^2=r^2\cdots\textcircled{\scriptsize 2}
\textcircled{\scriptsize 1}+\textcircled{\scriptsize 2}から,
(x_1-a)(x-x_1)+(x_1-a)^2+(y_1-b)(y-y_1)+(y_1-b)^2=r^2
(x_1-a)(x-x_1+x_1-a)+(y_1-a)(y-y_1+y_1-b)=r^2
よって,
(x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r^2


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