TikZ:高校数学:三角関数を含む関数の最大値・最小値②

こんにちは。今回は三角関数を含む関数の最大値, 最小値について書いておきます。例題を解きながら見ていきます。

sinかcosのどちらかで置き換える

【例題】0\leqq\theta<2\piのとき, 関数y=2\cos^2\theta-2\sin\thetaの最大値と最小値を求め, そのときの\thetaの値も求めよ。
【解法】基本的に2乗の項を\sin^2\theta+\cos^2\theta=1を使って, \sin, \cosのどちらかの三角関数で置き換えて関数を書き直すのが定石です。そして, \sin=t, または, \cos=tとおいて, \thetaの範囲からtの範囲を再定義し, 最大, 最小値を求めるというのが流れになります。
それでは, 流れに沿って解いていきましょう。
先ず, 2乗の項2\cos^2\theta以外に\sin\thetaがあるので, \cos^2\theta=1-\sin^2\thetaを使って, \sin\thetaだけで関数を書き直す。
\begin{array}{lll}y&=&2\left(1-\sin^2\theta\right)-2\sin\theta\\&=&-2\sin^2\theta-2\sin\theta+2\end{array}
\sin\theta=tとおくと,
y=-2t^2-2t+2となり,
0\leqq\theta<2\piより, -1\leqq t\leqq1となる。
平方完成すると,
y=-2\left(t+\dfrac12\right)^2+\dfrac52
-1\leqq t\leqq1の範囲でグラフをかいて調べると,

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tの範囲において, 最大値はt=-\dfrac12のときで, \dfrac52, 最小値はt=1のときで, -2になります。
t=\sin\thetaとして, それぞれを与える\thetaを求めると,
\sin\theta=-\dfrac12より, \theta=\dfrac76\pi, \dfrac{11}{6}\pi
\sin\theta=1より, \theta=\dfrac{\pi}{2}
以上より,
最大値は\theta=\dfrac76\pi, \dfrac{11}{6}\piのとき, \dfrac52
最小値は\theta=\dfrac{\pi}{2}のとき, -2

三角関数を含む関数の最大値・最小値
\textcircled{\scriptsize 1} \sin^2\theta+\cos^2\theta=1などを用いて, \sin\thetaまたは\cos\thetaだけの関数に書き換える。
\textcircled{\scriptsize 2} このとき, \thetaの範囲からtの定義域を再度定義し直すのを忘れない。
\textcircled{\scriptsize 3} tの定義域から最大値・最小値を求める。
\textcircled{\scriptsize 4} 必要なら, t=\sin\thetaまたはt=\cos\thetaから最大値・最小値を与える\thetaの値を求める。

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