TikZ:高校数学:ベクトルと点Pの存在範囲1

こんにちは。今回はベクトルの問題でPの存在範囲というのをやってみます。例題を見ていきましょう。

Pの存在範囲の問題の例

【例】△OABにおいて, 次の式を満たす点Pの存在範囲を求めよ。
\overrightarrow{\text{OP}}=s\overrightarrow{\text{OA}}+t\overrightarrow{\text{OB}}, 0\leqq6s+t\leqq3, s\geqq0, t\geqq0
【解法】先ず, s, tの範囲において, 各辺を3で割って, 1までの範囲の式をつくる。
0\leqq6s+t\leqq3\Longrightarrow0\leqq2s+\dfrac13t\leqq1
このときできた, 2s, \dfrac13tをつかって, ベクトルの式を書き換えると,
\begin{array}{lll}\overrightarrow{\text{OP}}&=&s\overrightarrow{\text{OA}}+t\overrightarrow{\text{OB}}\\&=&2s\left(\dfrac12\overrightarrow{\text{OA}}\right)+\dfrac13t\left(3\overrightarrow{\text{OB}}\right)\end{array}
となり, 2s=s', \dfrac13t=t'とおくと,
\overrightarrow{\text{OP}}=s'\left(\dfrac12\overrightarrow{\text{OA}}\right)+t'\left(3\overrightarrow{\text{OB}}\right),  0\leqq s'+t'\leqq1, s'\geqq0, t'\geqq0
このとき, \overrightarrow{\text{OA}'}=\dfrac12\overrightarrow{\text{OA}}, \overrightarrow{\text{OB}'}=3\overrightarrow{\text{OB}}となる点をとると, Pの存在範囲は△OA'B'の周及び内部(下図の色を付けた部分, 境界線は含む)となる。

Rendered by QuickLaTeX.com

基本的な解法のテクニック

\textcircled{\scriptsize 1} 与えられたs, tに関する式から, 両辺を割ることで最大1の範囲の式をつくる。
\textcircled{\scriptsize 2} \textcircled{\scriptsize 1}で得られた〇s, △tを用いて, 与式を書き換える。(〇, △は定数)
\textcircled{\scriptsize 3} \textcircled{\scriptsize 2}で書き替えた式から範囲を調べ, 図示する。

関連記事

TikZ:高校数学:ベクトルと点Pの存在範囲2

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)