高校数学:少なくとも1つの実数解を持つとは

こんにちは。今回は少なくとも1つの実数解を持つとはどんなことか見ておきます。

グラフがx軸と交わること

関数f(x)が最高次数が奇数の関数で係数が実数ならば, 少なくとも一つは実数解をもつ。このことは, 微積分でこの性質を使って解法するときがあります。実際どうなんでしょう。



このように, 最高次数が偶数ではx軸との交点が存在しない場合が出てきます。ここで, 確認ですが, 関数f(x)x軸との交点をもつということは, f(x)=0となるxが存在するということです。ここでは, 最高次数が奇数なら
f(x)=0となるxが最低一つは存在するという確認です。
ここで,
f(x)=ax^{2n-1}+bx^{2n-2}+cx^{2n-3}+\cdots+z x^{0}\ (a>0,\ nは自然数)
とおくとき,
\displaystyle\lim_{x \to \infty} f(x)=\infty,\ \ \lim_{x \to -\infty} f(x)=-\infty
である。またグラフは連続関数であるから, 中間値の定理よりf(x)=0となるxが少なくとも一つは存在することが分かる。
ちなみに, 最高次数が偶数なら,
f(x)=ax^{2n}+bx^{2n-1}+cx^{2n-2}+\cdots+z x^{0}\ (a>0,\ nは自然数)
とおくとき,
\displaystyle\lim_{x \to \infty} f(x)=\infty,\ \ \lim_{x \to -\infty} f(x)=\infty
となり, f(x)<0となるxを確認できない。

以上より最高次数が奇数の関数で, 係数が実数ならば, 少なくとも一つの実数解をもつ。

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