こんにちは。今回は数列に登場する和の公式を例題として証明していきます。
【例】自然数に対して,
が成り立つことを数学的帰納法を用いて証明せよ。
【解法】のとき,
で成り立つ。
のとき, 与式の等式が成り立つとすると,
のとき, 両辺にを加えると,
よって, のときも成り立つ。
したがって, すべての自然数に対して題意は成り立つ。
【結論が予測しやすい】において, 与式の右辺が, つまり, なることは予測できます。したがって, そうなるように持ち込んでけばよい。今回は両辺に左辺の番目の項を加えることで解決しています。今回証明で因数分解を行っていますが, 因数定理とたすき掛けを用いて行っています。因数定理で適当な値が見つからなければ, 結果から予測してもいいでしょう。
帰納法と等式の証明
結論として, 題意の等式の右辺の式において, としたときの式を導ければよい。基本的には, 左辺の番目の項を両辺に加えて, 式変形していけばよい。