こんにちは。今回は定数分離を用いた解法のご紹介です。例題を解きながら見ていきましょう。
【例】
についての3次方程式
の異なる実数解の個数を調べよ。
【解法】与式の方程式における
を右辺に移項(定数分離)する。
とすると, これは関数
と
のグラフの交点を求めていることに帰着する。
したがって,
のグラフを描いて,
との交点の個数を調べることで, 異なる実数解の個数がわかるという仕組みになっている。 2つのグラフを描いてみると,

赤の線のとき, グラフの交点は3つあり, 異なる実数解は3個あることがわかり,
青の線のとき, グラフの交点は2つあり, 異なる実数解は2個あることがわかり,
緑の線のとき, グラフの交点は1つあり, 異なる実数解は1個あることがわかる。
したがって, 求める
【例】関数
に点
から異なる接線が3本引けるような
の範囲を求めよ。
【解法】接線なので, 関数を微分して接線を求める作業をします。接点の座標は, 関数上の点
とします。
より接線の方程式は, ![]()
よって,
が接線の方程式となる。
これが,
を通るので, ![]()
となり, この
の3次方程式が異なる3つの実数解(接点が3つ)を持てばよいので,
,
のグラフを描いて
の範囲を求めると, ![]()

定数分離の基本解法
基本的には定数部と変数部(関数部)に分けて, 2つのグラフの交点の個数を調べる。
比較的頻出の技なので, 使いこなせた方がよい。
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