こんにちは。今回は2022年に行われた徳島県の公立高校の入試問題から大問5の平面図形をやってみようと思います。
【問題】図1, 図2のように, AB4cm, である長方形ABCDを, ある線分を折り目として折り返したものがある。(1)・(2)に答えなさい。
(1) 図1のように, 長方形ABCDを, 辺CD上の点Eと頂点Bを結んだ線分BEを折り目として, 頂点Cが辺AD上にくるように折り返したとき, 頂点Cが移る点をFとする。(a)・(b)に答えなさい。
図1
(a) のとき, の大きさを求めなさい。
(b) DE : ECのとき, 線分EFの長さを求めなさい。
(2) 図2のように, 長方形ABCDを, 対角線BDを折り目として折り返したとき, 頂点Cが移る点をP, 辺ADと線分BPとの交点をQとする。(a)・(b)に答えなさい。
図2
(a) △ABQ△PDQを証明しなさい。
(b) 対角線BDの中点をR, 線分ARと線分BPとの交点をSとする。AD12cmのとき, 四角形RDPSの面積は△BRSの面積の何倍か, 求めなさい。
「2022年徳島県公立高校入試」
(1)(a)
図より(答)
(1)(b)
DE : ECより, DE, ECとおける。
このとき, が成り立つので,
したがって, DE, ECとなり, EFとECはBEを対称の軸として, 線対称なので, EFEC。
よって, EFcm(答)
(2)(a)
△ABQと△PDQで,
仮定より,
ABPD
対頂角は等しいので,
と三角形の内角の関係より,
より,
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので,
△ABQ△PDQ
【別解】手間はかかりますが, △QBDが二等辺三角形を示し, QBQDとし, 直角三角形の斜辺と他の一辺がそれぞれ等しいでも証明は可能です。
(2)(b)
まず最初に線分ARはCの方に延長して, 線分ACとしておきます。理由は△AQS∽△CBSをつくるためです。
次に, (cm), (cm)として, 直角三角形PQDで三平方の定理からを求めます。
△AQS∽△CBSで相似比は, AQ : CB
したがって, QS : BS
よって,
QS
BS
これから, SP
したがって, BS : SP
これから,
△BRS : △BDP
したがって,
△BRS : 四角形RDPS
よって,
倍 (答)
【別解1】△BPD△CBAと, AQ : CBAS : CS4 : 9, それとAR : CR1 : 1から, AS : SR : RCを出して解く方法。こっちの方が辺の比で出せるのですっきりかな。上の回答を書き換えたいが気力がわかない(笑)。
【別解2】△BPD△CBAと, から, SR : RCを出して解く方法もある。別解1と似ているが, 角の二等分線比を使ってるので個人的に気にくわない。
【余談】余力のある方はせっかくなんで, (1)でADの長さを求めてみてもいいでしょう。答えはcm