こんにちは。今回は平行四辺形の面積の2等分線の問題を攻略してみようと思います。先ず問題から見ていきましょう。
右の図において, 曲線アは関数のグラフであり, 曲線イは関数のグラフである。
曲線ア上の点で座標が2である点をA, 曲線イ上の点で座標がである点をBとする。また, 点Cの座標を, 点Dの座標を(8, 12)とし, 四角形ABCDは平行四辺形であるものとする。さらに, 辺CD上に点E(7, 9)をとる。
このとき, 次の(1), (2)の問いに答えなさい。ただし, で, Oは原点とする。
(1) の値を求めなさい。
(2) 点Eを通る直線で, 平行四辺形ABCDを面積の等しい2つの図形に分けるとき, この直線の式を求めなさい。
【茨城】
(1)は傾き具合が同じで解ける。Bの座標がであり, であることから点Bから点Cへは右に6進んで上に2進むとよい。この傾き具合が線分ADでも言えるので, 点Aから点Dへは右に6進んで, 上に2進むと点Dであるから, 逆をたどれば, 点Aは点Dから左に6進んで下に2進んだ点と解釈できる。よって点からA(2, 10)。これよりに代入して, を得る。
(2)は頻出問題である。平行四辺形の仲間(ひし形,正方形,長方形)の面積の2等分線は必ず対角線の中点を通る。
ここで, 平行四辺形の性質である,「対角線はそれぞれの中点で交わる」ことから2組の向かい合う座標の1組を選んで, 中点を求めればよい。ここでは, A(2, 10)とC(4, 0)の1組を選び中点Pを求めると, である。したがって, 求める直線の式はとを通る直線になる。
それを求めると, である。
平行四辺形やその仲間(ひし形, 正方形, 長方形)の面積の二等分線は必ず対角線の中点を通る。