高校数学:a⁵+b⁵の因数分解とその周辺のテクニック

こんにちは。今回は因数分解の話。高2, 高3になって使うかもしれないテクニックですので, しっかりと学んでおいてください。

特徴ある因数分解

特徴ある因数分解の例
a^2-b^2=(a-b)(a+b)
a^3-b^3=(a-b)(a^2+ab+b^2)
a^4-b^4=(a-b)(a^3+a^2b+ab^2+b^3)=(a-b)(a+b)(a^2+b^2)
a^5-b^5=(a-b)(a^4+a^3b+a^2b^2+ab^3+b^4)
\begin{array}{lll}a^6-b^6&=&(a-b)(a^5+a^4b+a^3b^2+a^2b^3+ab^4+b^5)\\&=&(a-b)(a+b)(a^2+ab+b^2)(a^2-ab+b^2)\end{array}

このように因数分解できる。
a^5+b^5の因数分解も同様にできる。
それはa^5-b^5の因数分解において, b-bに置き換えると, それは実現可能である。
すなわち,
a^5-(-b)^5=\left\{a-(-b)\right\}\left\{a^4+a^3\cdot(-b)+a^2\cdot(-b)^2+a\cdot(-b)^3+(-b)^4\right\}
となり,
a^5+b^5=(a+b)(a^4-a^3b+a^2b^2-ab^3+b^4)
という結果を得る。
また, 高2で習う因数定理より, a^5+b^5a=-bを代入すると0になるので, a^5+b^5(a+b)を因数に持つということを利用しても因数分解できる。

一般にa^{2n+1}+b^{2n+1}\, (nは0以上の整数)は(a+b)を因数に持つ。
理由は, a=-bとすると,
(-b)^{2n+1}+b^{2n+1}=-b^{2n+1}+b^{2n+1}=0となるからである。
したがって, それを因数分解すると,
a^{2n+1}+b^{2n+1}=(a+b)(a^{2n}+a^{2n-1}b+a^{2n-2}b^2+\cdots+ab^{2n-1}+b^{2n})
となる。
また, 一般にa^{2n}-b^{2n}(a+b),\, (a-b)を因数に持ち, a^{2n+1}-b^{2n+1}(a-b)を因数に持つ。

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