こんにちは。剰余の定理と整式の定数決定問題①のところで触れた問題とはまた別のパターンの問題をやってみようと思う。それでは早速やってみよう。
【例題】整式をで割ったときの余りが5, で割ったときの余りがであるとき, 整式をで割ったときの余りを求めよ。
【出題の狙い】
この問題の余りは, 割る式の (3次式)より, 次数が1つ低いので, 2次式が余りの式となる。
つまり, 求める定数は, の3つあるのだが, 割る式は, との2つしかなく, に関する式は2つしか作れないように見える。それを打破するのが, この問題の狙いである。
【解法の着眼】
15を6で割った余りを求めるのに, として, 9を6で割った余りと, 15を6で割った余りが等しくなるという関係に着眼する。つまり, をで割ったときの商をとし, そのときの残りの数とすると,
のとき, 本当の余りは, となることに注目。
【解法】
問題より, をで割ったときの商を, で割ったときの商を, で割ったときの商をとすると,
,
(は定数)
とおける。
より, なので, でとすると,
となる。
次にとすると手詰まりするので, そういくのではなく,
をで割ることを考える。すると, はでまだ割れて, そのときの余りがになることに着眼すると, は以下のように書き換えることができる。
の余りの部分を展開すると,
となり, これはの余りの部分と等しいので,
と係数比較すると,
, となる。この2式をに代入すると,
となり, , から, が得られ,
求める余りは,
となる。
こんな感じで解法していくといいでしょう。
それでは。