こんにちは。2次曲線を媒介変数を用いて表すとどうなるか。これについて書いておきます。
媒介変数で表すことの優位性には大きく2つあると思います。
1つ目は式をシンプルに表すことができる。
例えば円の式, の
座標を求める式と言えば, この
式を
について解いて,
みたいになるわけです。そして,
から,
の範囲を求めて
とまぁ面倒なんですよね。
しかし媒介変数を使えば, 式は,
とシンプルに表すことができます。
これが1つ目です。
2つ目は, 媒介変数でしか表せない図形があるからです。例えばサイクロイド曲線
となりますが, を消去できないので, この表記しかできません。
このような大きく2つの理由から, 媒介変数表示は用いられていると推察します。
【放物線】
単純に
, とおくと,
よって,
としてもいいのですが, ルートやが出てくるのが厄介だ。ということでもっとシンプルに表せないかということで,
との交点を考えて, これを
式に代入し,
として,
と表すのが一般的である。
【放物線】
との交点を考えて, これを
式に代入し,
として,
と表される。
【円】
基本思考はの単位円を考える。このとき, 単位円上の点は
,
と表される。
式は単位円の半径を
倍したものなので,
座標,
座標も
倍される。
よって,
と表される。と
を入れ換えても成り立つが, 式の意味を考えれば, それは愚問であることがわかる。
【楕円】
基本思考はの単位円を考える。このとき, 単位円上の点は
,
と表される。
式は単位円を
軸方向に
倍,
軸方向に
倍したものなので,
座標は
倍,
座標は
倍される。
よって,
と表される。
【双曲線】,
とおくと,
これは2乗したもの同士を引き算して1になる三角関数の公式に着目する。
それがこの公式, と
を比べると,
,
,
これをについて解くと,
と表される。
【双曲線】,
とおくと,
これは2乗したもの同士を引き算してになる三角関数の公式に着目する。
それがこの公式, と
を比べると,
,
,
これをについて解くと,
と表される。