高校数学:常用対数と小数の桁数

こんにちは。今回は常用対数と小数の桁数について書いておきます。例題を解きながら見ていきましょう。

常用対数と小数

先ず, 小数第2位で初めて0でない数が現れる数M (0<M<1)があるとしたら, その数Mとはどんな範囲にあるかというと,
0.01\leqq M<0.1\Leftrightarrow10^{-2}\leqq M<10^{-1}
という範囲にあることが分かります。
同じように, 小数第5位で初めて0でない数が現れるとしたら, その数M (0<M<1)はどんな範囲かというと,
0.00001\leqq M<0.00001\Leftrightarrow10^{-5}\leqq M<10^{-4}
という範囲になります。
これを一般的に見ていくと,
小数第n位に初めて0でない数が現れるとき, Mの範囲は,
10^{-n}\leqq M<10^{-(n-1)}
となり, 各辺の常用対数をとると,
\log_{10}10^{-n}\leqq \log_{10}M<\log_{10}10^{-(n-1)}
-n\leqq \log_{10}M<-(n-1)
つまり, これを一般化していくと, 次の事が言えます。
小数M (0<M<1)が, 小数第n位初めて0でない数が現れる\Longleftrightarrow -n\leqq \log_{10}M<-(n-1)
これを使って, 問題を解いていきます。

常用対数と小数

小数M (0<M<1)が, 小数第n位初めて0でない数が現れる\Longleftrightarrow -n\leqq \log_{10}M<-(n-1)

常用対数と小数の例題

【例】\left(\dfrac12\right)^{20}を小数で表したとき, 小数第何位に初めて0でない数が現れるか答えよ。ただし, \log_{10}2=0.3010として計算すること。
【解法】
\left(\dfrac12\right)^{20}=Mとして, 両辺の常用対数をとると,
\begin{array}{lll}20\log_{10}\dfrac12&=&\log_{10}M\\\log_{10}M&=&20\log_{10}2^{-1}\\&=&-20\log_{10}2\\&=&-20\times0.3010\\&=&-6.02\end{array}
-7<\log_{10}M(-6.02)<-6なので,
小数第7位に初めて0でない数が現れる。

常用対数と桁数

\textcircled{\scriptsize 1} 求める小数がM=a^xのとき, その常用対数をとる。
\textcircled{\scriptsize 2} 与えられている数値をもとに\log_{10}Nを計算する。
\textcircled{\scriptsize 3} -n\leqq \log_{10}M<-(n-1)\Longleftrightarrow小数Mが小数第n位で初めて0でない数が現れるを用いて解く。

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