TikZ:高校数学:ベクトルと点Pの存在範囲2

今回は点Pの存在範囲を示すとき, s+tの範囲が少々複雑な場合を書いておきます。

Pの存在範囲の問題の例

【例】△OABにおいて, 次の式を満たす点Pの存在範囲を求めよ。
\overrightarrow{\text{OP}}=s\overrightarrow{\text{OA}}+t\overrightarrow{\text{OB}}, 1\leqq 2s+t\leqq3, s\geqq0, t\geqq0
【解法】先ず, s, tの範囲において, 2つの不等式に分割する。
1\leqq 2s+t\leqq31\leqq 2s+tかつ2s+t\leqq3であるから, この2つの不等式で分けて考える。
1\leqq 2s+tのとき,
\overrightarrow{\text{OP}}=2s\cdot\dfrac12\overrightarrow{\text{OA}}+t\overrightarrow{\text{OB}}
となるので, このときのPの存在範囲は, 次の図の色を付けた部分になる(境界線は含む)。ただし, A'\overrightarrow{\text{OA}}の中点である。

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次に
2s+t\leqq3のとき, 両辺3で割って, \dfrac23 s+\dfrac13 t\leqq1にすると, \overrightarrow{\text{OP}}=\dfrac23s\cdot\dfrac32\overrightarrow{\text{OA}}+\dfrac13t\cdot3\overrightarrow{\text{OB}}
となるので, このときPの存在範囲は, 次の図の色を付けた部分になる(境界線は含む)。ただし, \overrightarrow{\text{OA}''}=\dfrac32\overrightarrow{\text{OA}}, \overrightarrow{\text{OB}'}=3\overrightarrow{\text{OB}}

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以上より求める範囲は 1\leqq 2s+tかつ2s+t\leqq3なので, 上2つの共通部分になる。図示すると以下の色を付けた範囲になる(境界線は含む)。 ただし, A'\overrightarrow{\text{OA}}の中点, \overrightarrow{\text{OA}''}=\dfrac32\overrightarrow{\text{OA}}, \overrightarrow{\text{OB}'}=3\overrightarrow{\text{OB}}

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攻略ポイント

不等式を2つに分割して考えて, 共通部分を図示する。

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