高校数学:置き換えを用いた因数分解

こんにちは。今回は置き換えを用いた因数分解です。中学校でもやったことがある問題もあるかもしれません。それでは例題を解きながら見ていきましょう。

置き換えを用いた因数分解

【例題①】 (x-2)^2-5(x-2)+4を因数分解しなさい。
【解法】この場合, (x+2)部をAと置く(x+2=Aと置く)と,
A^2-5A+4となり, これを因数分解すると,
(A-1)(A-4)と因数分解でき, ここで, A=x+2なので, Ax+2として, 計算すると, \{(x+2)-1\}\{(x+2)-4\}=(x+1)(x-2)
よって, 答えは, (x+1)(x-2)となります。

式変形テクニック
与式の共通部分をAとかXなどの文字に置き換えて因数分解し, その後元に戻して解答しよう。

【例題②】 x(x-2y)+y(2y-x)を因数分解しなさい。
【解法】見た目何も共通部分がなさそうで, 展開してしまいそうですが, 高校生になったら?よく使うテクニック, マイナスかっこでくくるというものです。
y(2y-x)部を次のように, マイナスかっこでくくります。
y(2y-x)\longrightarrow-y(x-2y)
こうすることで, (x-2y)という共通部分ができるわけです。つまり, 与式が次のようになります。
x(x-2y)+y(2y-x)=x(x-2y)-y(x-2y)
(x-2y)=Aと置くと,
xA-yA=A(x-y), A(x-2y)に戻して,
(x-2y)(x-y)となります。

式変形テクニック
y-x-(x-y), -x-y-(x+y)など, マイナスかっこでくくるというテクニックを知っておきましょう。

【例題③】 xy-4x+2y-8を因数分解しなさい。
【解法】文字が2種類で, 項が4つある式では2つずつに分けて考えると因数分解しやすい。この場合, 前2つと, 後ろ2つに分けて考える。
xy-4x\ /\ +2y-8
前2つと, 後ろ2つでそれぞれ因数分解すると
x(y-4)+2(y-4)となり, (y-4)=Aと置き, 因数分解すると,
xA+2A=A(x+2), A(y-4)に戻すと,
(y-4)(x+2)となり, 答えを得る。

式変形テクニック
文字が2種類で, 項が4つのときは, 先ずは2つずつで分けて考えるとよい。ただ, 今回のようにうまくいくときもあるが, 例外も多い。今回は2つで分けるとうまくいくものを選んでいる。例外は別記事参照

以下少し問題をやってみましょう。解答は下部に置きました。
次の式を因数分解しなさい。
(a+b)^2-(a+b)-6
(2x-1)^2-6(2x-1)+8
(x+5)^2+2y(x+5)-3y^2
2x(2y+1)-2y-1
6xy-4x-9y+6

答え
(a+b-3)(a+b+2)
\{(2x-1)-2\}\{(2x-1)-4\}=(2x-3)(2x-5)
\{(x+5)+3y\}\{(x+5)-y\}=(x+3y+5)(x-y+5)
2x(2y+1)-(2y+1)=(2x-1)(2y+1)
2x(3y-2)-3(3y-2)=(2x-3)(3y-2)

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