高校数学:因数分解のコツ

こんにちは。今回は因数分解のコツについて書いておきます。例題を見ていきながら書いていきます。

因数分解のコツを見ていこう

【例題①】x^2+3ax-9a-9を因数分解しなさい。
【解法】別記事で書きましたが, 文字が2種類で, 項が4つのときは2つずつに分けるとできることがある。今回もその問題ですが, どれとどれを選んで分ければいいか, 見えにくいですね。前2つ後ろ2つでは共通因数ができないですしね。そこで, こういうときは, 最低次数の文字に着目して, 整理するとできることがあります。この場合, xについては2次式, aについては1次式なので, aについて整理すると,
3a(x-3)+x^2-9
となり, 後ろのx^2-9が因数分解できて,
3a(x-3)+(x+3)(x-3)となり, 共通部分(x-3)ができます。これをAと置いて, 因数分解すると,
3aA+(x+3)A=A(x+3a+3)
A(x-3)に戻して,
(x-3)(x+3a+3)\cdots(答)

式変形テクニック
着目する文字によって次数が異なるときは, 最低次数の文字に着目して整理すると, 因数分解しやすくなることがある。

【例題②】x^2+1-y^2+2xを因数分解しなさい。
【解法】着目する文字において, 次数が等しいときは, どれかの文字について降べきの順に整理するとうまくいくことがある。今回はxについて降べきに順に並べると,
\underline{x^2+2x+1}-y^2となり, 下線部が(x+1)^2と因数分解できるので,
(x+1)^2-y^2となり, (x+1)=Aと置くと,
A^2-y^2=(A+y)(A-y)となり, A(x+1)に戻し, 項を並べ替えると,
(x+y+1)(x-y+1)\cdots(答)

【例題②】の類題ですが, 多項式のたすき掛けの問題なので触れておきます。
【例題③】x^2-4xy+3y^2+3x-7y+2を因数分解しなさい。
【解法】前3つx^2-4xy+3y^2が因数分解できるからと言って, 因数分解してはなりません。先ずは, xについてもyについても2次式なので, xについて着目し, 降べきの順に並べ替えると,
x^2\underline{\underline{+(-4y+3)}}x+\underline{(3y^2-7y+2)}となります。
右側の下線部の定数項にたすき掛けの因数分解をすると
x^2+(-4y+3)x+(3y-1)(y-2)
この式にたすき掛けの因数分解を行うと,
\{x-(3y-1)\}\{x-(y-2)\}
(x-3y+1)(x-y+2)\cdots(答)
※たすき掛けは数字でなくても行える。以下ご参照ください。

並べ替えのコツ
xの係数は正の数にしておくと分かりやすいです。今回なら二重下線部のように, +(-4y+3)と正の数とし, -(4y-3)は分かりにくい形(NG)となります。定数項の部分で因数分解を行う場合, 因数分解部分でこの考え方を行うと, 逆に分かりにくくなるので, やめた方が賢明です。気にしない方は, これらのことはスルーしてください。
式変形テクニック
着目する文字によって次数が変わらないときは, 1つの文字に着目して降べきの順に整理すると, 因数分解しやすくなることがある。

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