高校数学:統計的推測:標本平均の平均と分散,標準偏差

こんにちは。標本平均の平均と分散,標準偏差について少し書いておきます。

標本平均は母平均と一致する!

標本平均の平均をE(\overline{X}),母平均を\muとすると,以下の式が成り立つ。
E(\overline{X})=\mu
【証明】
標本数をnとすると,
\begin{array}{lll}E(\overline{X})&=&E\left(\dfrac{X_1+X_2+X_3+\cdots+X_n}{n}\right)\\&=&\dfrac{E(X_1)+E(X_2)+E(X_3)+\cdots+E(X_n)}{n}\\&=&\dfrac{\mu+\mu+\mu+\cdots+\mu}{n}\\&=&\dfrac{n\mu}{n}\\&=&\mu\end{array}
母集団から1回無作為抽出して得る確率変数は,母集団の出現割合に従って値をとるので,確率分布は母集団の分布と同じです。したがって,E(X_1)=E(X_2)=E(X_3)=\cdots=E(X_n)=\muとなります。

標本平均の分散は1/n倍になる

標本平均の分散をV(\overline{X}),母分散を\sigma^2として求めると,以下の式が成り立つ。
V(\overline{X})=\dfrac{\sigma^2}{n}
【証明】
\begin{array}{lll}V(\overline{X})&=&V\left(\dfrac{X_1+X_2+X_3+\cdots+X_n}{n}\right)\\&=&\dfrac{V(X_1)+V(X_2)+V(X_3)+\cdots+V(X_n)}{n^2}\\&=&\dfrac{\sigma^2+\sigma^2+\sigma^2+\cdots+\sigma^2}{n^2}\\&=&\dfrac{n\sigma^2}{n^2}\\&=&\dfrac{\sigma^2}{n}\end{array}
母集団から1回無作為抽出して得る確率変数は,母集団の出現割合に従って値をとるので,確率分布は母集団の分布と同じです。したがって,V(X_1)=V(X_2)=V(X_3)=\cdots=V(X_n)=\sigma^2となります。

標本平均の標準偏差

先より,標本平均の分散がV(\overline{X})=\dfrac{\sigma^2}{n}であるから,標準偏差は,
\sigma(\overline{X})=\sqrt{V(\overline{X})}=\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}
となる。

母平均と標本平均の関係

母平均と標本平均は必ず一致するわけではありません。標本数nを十分大きくとっていけば,標準偏差や分散の分母は十分大きくなり,結果としてそれらが0に近づきます。したがって,標本平均は母平均に限りなく一致するというからくりです。

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