高校数学:平面図形:正弦定理と最大角の問題

こんにちは。今回は定期テストや実力テストによく出題される問題をやってみましょう。それではどうぞ。

問題

【問題】\bigtriangleup{\mathrm{ABC}}において, \dfrac{13}{\sin A}=\dfrac{8}{\sin B}=\dfrac{7}{\sin C}が成り立っている。次の問いに答えよ。
(1) この三角形で最も大きい角の大きさを求めよ。
(2) Bの大きさは30\Degより大きいことを示せ。

解答例

【解答例】
正弦定理
\dfrac{a}{\sin A}=\dfrac{b}{\sin B}=\dfrac{c}{\sin C}=2R
より,
a : b : c = \sin A : \sin B : \sin Cが成り立つ。
問題より, \sin A : \sin B : \sin C = 13 : 8 : 7であるから,
a : b : c =13 : 8 : 7であり,
a=13k, b=8k, c=7k (k>0)とおける。
最大辺はaであるから, 最大角はAであるので, 余弦定理を用いると,
\begin{array}{lll}\cos A&=&\dfrac{b^2+c^2-a^2}{2bc}\\&=&\dfrac{(8k)^2+(7k)^2-(13k)^2}{2\cdot 8k\cdot 7k}\\&=&-\dfrac12\end{array}
よって, 最大角は120\Deg
(2) 余弦定理を用いると,
\begin{array}{lll}\cos B&=&\dfrac{a^2+c^2-b^2}{2ac}\\&=&\dfrac{(13k)^2+(7k)^2-(8k)^2}{2\cdot 13k\cdot 7k}\\&=&\dfrac{11}{13}\end{array}
ここで, \cos 30\Deg=\dfrac{\sqrt3}{2}で, B30\Degより大きいことを示すには, \cos B<\cos 30\Degを示せばよい。
そこで, \cos B=\dfrac{11}{13}\cos 30\Deg=\dfrac{\sqrt3}{2}を通分すると,
それぞれ, \dfrac{22}{26}, \dfrac{13\sqrt{3}}{26}となり,
分子の2213\sqrt3をそれぞれ2乗して, 大小関係を比較すると
22^2=484, (13\sqrt3)^2=507
となり, \cos B<\cos 30\Degとなる。
したがって, B>30\Deg
である。

押さえておくべきポイント

\maru1 正弦定理
\dfrac{a}{\sin A}=\dfrac{b}{\sin B}=\dfrac{c}{\sin C}=2Rから,
\dfrac{a}{\sin A}=2R\longrightarrow a=2R\sin A
\dfrac{b}{\sin B}=2R\longrightarrow b=2R\sin B
\dfrac{c}{\sin C}=2R\longrightarrow c=2R\sin C
が得られ, a : b : c = \sin A : \sin B : \sin Cが得られる。
\maru2 \kaku{\alpha}>\kaku{\beta}を示すには, 余弦定理などを用いて,
\cos\alpha <\cos\betaを示せばよい。
これは, \cosの値が0\Degから角度が大きくなるにつれて, だんだんと小さくなっていく性質を用いている。


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